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右も左もベンツ・ベンツ・ベンツ……2000台も集結したドイツ最大級のオフ会とは? 愛車を大切に長く乗り続けるための聖地でした【みどり独乙通信】

新旧関係なく並んでいる光景があちらこちらで見られる

ドイツ最大級のメルセデス・ベンツオフ会は大盛況

自宅のあるミュンヘンから片道600km以上を走り、念願だったメルセデス・ベンツオーナーらによるビッグイベント「シェーネ・シュテルネ(Schöne Sterne/美しい星)」を取材した池ノ内みどりさん。その会場には、多くのメルセデス・ベンツファンが集結し大盛況だったそう。貴重なアイテムを販売していた出展ブースなどをご紹介します。

新旧が入り乱れた会場内は驚きの光景

8月も終わりに近づいたある週末に、「シェーネ・シュテルネ(Schöne Sterne/美しい星)」というメルセデス・ベンツオーナーのビッグイベントを初めて取材してきました。

会場はドイツ・ルール地方の工業地帯にあるミュージアム内の広大な敷地なのですが、入場するために早朝から訪れた数多くのメルセデス車両で周辺は大渋滞。でも、その行列に並ぶことさえも皆さんは楽しそうです。前日の夜に大嵐があったせいか、蒸し暑かった前日がウソのように空気が澄んでとても気持ちの良い朝となり、カブリオレでは屋根を開けて会場までいらしてるオーナーさんを多くお見かけしました。これから少し涼しくなってくるとオープンカーの愉しみが増えますね。

2024年で14回目を迎えたこの「シェーネ・シュテルネ」ですが、主催者の方に伺ったところエントリーが昨年より約30%以上も増え、ミュージアムの敷地内に集まった台数は約2000台、そして来場者数は約1万5000人にも上ったそうです。この会場はルール地方の旧高炉跡で、現在は廃墟感たっぷりのミュージアムになっています。

ミュージアムとしては広い敷地ですが、さすがに2000台ものメルセデスが入るにはちょっと手狭だったようで、数多くのクルマが会場内に入りきれなかったとのこと。一般来場者用だった敷地外の駐車場にも停めざるを得なかったようです。予期せぬ大盛況に嬉しい悲鳴でしょうが、会場内にクルマを並べられなかったのは、さぞかしがっかりだったでしょう。

古いモデルに乗っているユーザーにとっても見逃せないイベント

会場ではパーツや古い車両の取り扱い説明書などを売る露店が出展していました。数多くの旧車オーナーたちと話していると、ネックとなるのはすでに製造終了になったパーツのようで、とくに稀少車オーナーの悩みの種となっているようです。

私の住むミュンヘンには超巨大なメルセデス・ベンツの直営正規ディーラーがあり、そこのパーツコーナーではあらゆるメルセデス用パーツも購入できるのですが、とても高いのだそう。会場でもオリジナルとほぼ見分けのつかないようなレプリカパーツを販売しているショップも出展していましたが、もう手に入らないパーツならこのようなショップは救世主的な存在ですね。

シュトゥットガルト郊外のフェルバッハにはメルセデス・ベンツ クラシックセンターがあります。ヤングタイマーやオールドタイマーに関わらず、すべての年代のメルセデスのレストアや修理を請け負っており、オリジナルを証明する認証制度も対応しているようです。一度訪れたことがありますが、マイスターたちの手によって丁寧にレストア作業が行われている様子はとても神々しいものでした。

また、ドイツ全国には50カ所ものクラッシックのパートナーファクトリーがあるそうですので、フェルバッハが遠い方には自宅の近くで愛車のメンテナンスをしてもらえるので安心です。

ドイツ各地では年間を通して大小さまざまな規模で、かなり数多くのクラシックカーレースやイベントが開催されており、それらの会場でもパーツや説明書、当時のグッズなどが販売されているので、クラシックカーオーナーはあちこちの会場を回って宝探しをする楽しみもあるのでしょう。

この「シェーネ・シュテルネ」ではメルセデス・ベンツ W124やSLクラブをはじめ、型式ごとにさまざまなクラブ活動がとても盛んなのだそうで、現地でもブースを出していました。クラブ内には資格を持ったオールドタイマー鑑定人の方もいて、購入やメンテナンス、パーツの入手方法などの相談にのってもらえるほか、ツーリングやイベントなどを企画して楽しんでいるようです。

クラブの支部はドイツ各地に散らばっていて、イベントにブースを出す際には、会場に近い支部が担当するとのこと。来年のSLクラブのみなさんが年に一度、ドイツ国内で大集合されるイベントがミュンヘンで開催予定とのこと、ちゃっかりと招待していただいたので、取材も兼ねて参加したいと思います!

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