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ポルシェ伝説のマシンが約800万円のなぜ?…川崎重工製400ccエンジンを搭載したジュニアカーは、本物と見まごうばかりの出来栄えです

ポルシェ伝説のマシンが約800万円のなぜ?…川崎重工製400ccエンジンを搭載したジュニアカーは、本物と見まごうばかりの出来栄えです

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 2024 Courtesy of RM Sotheby's

18カ月に及ぶプロジェクトの成果

ところで今回のオークション出品車は、2/3スケールで忠実に再現した素晴らしいオマージュである「917/30ジュニアカート」のシャシーナンバー「02」、つまり2台目に製作された個体とされている。

企画スタートから18カ月に及ぶプロジェクトの成果であり、アルミ製スペースフレームシャーシとCADで設計されたボディは、本物のレーシングカーを彷彿とさせる。

また、アンディ・ダフィンが「スノコ」のカラーリングを再現するために施したペイントワークも、ポルシェ917/30そのものであるかのように錯覚させるリアルなもの。ポルシェにはさほど明るくない筆者などは、写真をひと目見ただけでは本物の917/30と見まごうばかりの出来ばえに映る。

最高出力13psを発生する400ccの川崎重工製エンジンに、後退ギアとデフロックも備えたCVT変速機を搭載。また、ダブルウィッシュボーン式フロント独立サスペンション、作動式リアクーリングファン、デュアル油圧ドラムブレーキなども装備。大人および少年ドライバーにフィットするスライドシート、ホーン、パドックで牽引する際に使われるトゥバーを装着できる設備も備えているとのことである。

この917/30ジュニアカートについて、RMサザビーズ社は5万ドル~6万ドル(邦貨換算約740万円〜888万円)という、このつくり込みをみれば順当とも思われるエスティメート(推定落札価格)を設定。

そしてモントレー市内のコンベンションセンターを舞台に行われた競売では、エスティメートの想定に収まる5万4000ドル。すなわち現在のレートで日本円に換算すれば、約805万円で競売人の掌中のハンマーが鳴らされることになったのである。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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