クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CLASSIC
  • 佐賀県嬉野市で「勝手に」旧車イベントが開催…旧車オーナー有志による町おこしプロジェクトに集まった懐かしの昭和車を紹介します
CLASSIC
share:

佐賀県嬉野市で「勝手に」旧車イベントが開催…旧車オーナー有志による町おこしプロジェクトに集まった懐かしの昭和車を紹介します

投稿日:

TEXT: 酒寄俊幸(SAKAYORI Toshiyuki/gasgraphix)  PHOTO: 酒寄俊幸(ガスグラフィックス)

  • ミーティングにやってきた参加者と迎え入れる地元の方々
  • 塩田津の街並みに、VW ワーゲンタイプIIIのファストバックが良く似合う
  • 塩田川沿いの塩田津町並み駐車場に、クラシックカーが大集合
  • クラシックミニが並ぶ後ろに見えるのは、当時の計量所
  • 1855年に建築されたこの地元の廻船問屋、西岡家住宅。1974年に国の重要文化財に指定されている
  • 本通り沿いにある塩田宿レトロ館の中にも、クラシックミニなどが展示されていた
  • 川港の元荷降ろし場が駐車場となっている
  • 現代の河川ではなかなか見ることができないこの光景。都会では想像もつかないような趣きある会場でクルマのイベントが実施されるのも、地方イベントの魅力のひとつ
  • ミーティング会場は本通りの長崎街道と並行するように流れる塩田川沿いの駐車場。元川港のため、独特の形状をしている
  • 会場には、懐かしく珍しいクラシックカーが、所狭しと並んだ
  • 現在の主要国道498号(大木庭武雄線)から見たミーティング会場。川港として栄えた面影が残る
  • イベントの噂を聞きつけて、様々なクラシックカーが来場
  • 国産車だけではなく、空冷のVW ビートル勢も来場
  • ロンドンバスの乗車場所となった佐賀銀行塩田支店駐車場には、イベント終了まで体験乗車希望のお客さんの長蛇の列が続いた
  • 本通りから駐車場へと、細道を抜ける日産 フェアレディZ
  • 地元の方々の協力を得て、塩田津の町並みの一部にも車両展示が可能に
  • ハーレーダビッドソンのサイドカーも、この古い町並みに良く似合う
  • 会場となった駐車場には、九州各地からクラシックカー愛好家がたくさん集まった
  • 参加車輌の制限は特になし。ノーマル、チューニング、痛車など、様々な車両が集結。「静かに来て静かに帰る」、そして「来たときよりも美しく」。車両の区別よりも、これを守ることが絶対条件なのだ
  • トヨペット 初代コロナマークIIは、当時ならではのハードトップデザインが美しい
  • ホンダ 初代アクティとルノー 4(キャトル)のフルゴネット。令和の時代に日本とフランスの商用車が並ぶ姿は尊い
  • ロンドンバスの2階から見た風景は壮観! 2階建て家屋や道路標識、電線など、普通の生活では意識しない一般公道での高所からの風景が楽しめる
  • 本通りでは地元のお店の方々によるケータリングも実施された
  • 日産 4代目ローレルのエンジンルームに並んでいたパンフレットとテナーサックス。当時のCMに、サックス奏者の渡辺貞夫氏が起用されていた。「その走りは、まるで豊かな音楽のように、快く胸を満たす」というメッセージが、ニューローレルとしての誇りを感じる
  • 当日はバイクでの来場者も見られた。こちらは、楕円ピストンを採用することで1気筒に対して8本の吸排気バルブを設置。V型4気筒でも実質8気筒エンジンと同等の可能性を秘めるとされ、1992年の1年だけ市販されたホンダ NR
  • こちらは通称ハスラーと呼ばれたスズキ TS250と、ローソンレプリカと呼ばれたカワサキ Z1000R
  • シャレトンモーターサービスによる2階建てロンドンバスによる無料同乗体験も実施。この車両は、ブリストルロデッカ社が1958年に生産したオープントップタイプで、1階に27名、2階に33名の合計60名乗車が可能。イギリス製の当時のオープントップタイプで、国内で公道を正式に走行できる車両は、この1台のみといわれる
  • スズキ 初代アルトが走る塩田津の本通り。以前はここにたくさんのクラシックカーが並んだという

クラシックカーユーザーによる町おこしイベント

2024年6月2日、佐賀県嬉野市塩田町(うれしのししおたまち)にて「塩田津に【勝手に】旧Car」が開催されました。イベント名称に、「勝手に」と付されていますが、なぜこのイベント名となったのでしょうか? これには、クラシックカーを愛するユーザーの皆さん達による、「塩田津」と呼ばれるこの地域への恩返しの意味が込められているのでした。

塩田津を盛り上げるための旧車乗り有志によって開催

オールドカーで町おこしプロジェクト 「塩田津に【勝手に】旧Car」の開催場所は、佐賀県嬉野市塩田町。ここは、有明海の干満の差を利用して発達した川港である塩田津と、長崎街道の宿場町が交わる歴史と文化のかおる町として知られる。江戸時代に確立された建築様式で、火災や風水害に強い白い漆喰に覆われた「居蔵家(いぐらや)」が立ち並ぶ街並みが特徴で、観光地としても人気の場所だ。

今から10年以上も前のこと。この塩田津の本通りを完全封鎖し、古い街並みにクラシックカーを展示するという町おこしイベントが開催されていたそうだ。展示台数は100台オーバー。居蔵家の街並みとクラシックカーの相乗効果は高く、多くの観光客が訪れ街も活性化。しかし、そのイベントが開催されなくなり、その後のコロナ禍により観光客は激減。そんな状態を危惧した古くからのイベント参加者による発案で、この「塩田津に【勝手に】旧Car」はスタート。コロナ禍での中止も経験したが、この2024年で9回目の開催を迎えた。

屋根無しの2階建てロンドンバスも登場!

イベントの趣旨は明確だ。「クラシックカーのミーティングでお世話になった塩田津に、クラシックカーオーナー同志が集まって、恩返しをしよう!」そのために、塩田津の街でミーティングを実施するのだが、あくまでもユーザー同士のミーティングであることが大前提。

そのため、以前実施されていたように、本通りを封鎖しての車両展示などはせず、集合場所は1本裏に入った塩田川沿いの塩田津町並み駐車場。そこに、クルマ好き同志が勝手に集まって楽しんでいるだけ。イベント名に「勝手に」とあえて追記されているのは、そういう理由なのだ。

ユーザーが主導ということで、主催者は参加者ひとりひとり。「少しでも、お世話になった塩田津に恩返しを」の思いで集まりはじめて、2024年で9回目の開催に。今では地元の方々からも様々な協力を得られ、街並みの一部が展示場所として開放されている。

また、シャレトンモーターサービスの協力により、オープントップ(屋根が無い)2階建てロンドンバスも登場し、無料体験乗車を実施。往復40分ほどのコースを1時間に1回運航するということで、一般観光客も数多く来場。1階2階の両フロア共に満員状態が、最後の運行まで続くほどの大盛況となった。

静かに来て静かに帰る。来たときよりも町並みを美しく。そして、ミーティングの日以外にも、塩田津へと足を運ぼう! これが、ユーザー主導による非営利の町おこしプロジェクトの願いなのだ。

すべて表示

 

 

 

 

 

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS