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最終戦ではなくなった「SUPER GT第8戦MOTEGI」から目が離せない! 面白い展開となった理由を解説します

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TEXT: 戎井健一郎(EBII Kenichiro/motorsport.com)  PHOTO: GTA/佐藤正勝(SATO Masakatsu)/AMW

  • Rd.8 もてぎ大会のポスター
  • 37号車Deloitte TOM'S GR Supraのチェッカーを受けるシーン
  • 37号車Deloitte TOM'S GR Supra
  • TGR TEAM au TOM’SからGT500参戦中の山下 健太選手
  • ピット作業を行う65号車LEON PYRAMID AMG
  • 今シーズン第1戦、岡山県・岡山国際サーキットで開催されたGT500クラスの様子
  • 65号車LEON PYRAMID AMG
  • ポイントランキング1位は、GT500は#36 au TOM'S GR Supra、GT300は#65 LEON PYRAMID AMGとなっている

最終戦だったはずの第8戦、実は今シーズン最大の見所となる!

モビリティリゾートもてぎで行なわれるスーパーGT第8戦は、当初最終戦の予定でしたが、鈴鹿戦の12月延期に伴い“シーズン7戦目”となりました。実はこの変更、タイトル争いに大いに影響を与えることが予想されます。その理由と現在のラインキングをおさらいしましょう。

ハーフウエイトで争われる第8戦

2024年11月2日~3日、モビリティリゾートもてぎで開催される「SUPER GT」第8戦に注目が集まっている。その理由は、2024年のシーズンフィナーレ……のはずだったが、9月1日決勝予定だった第5戦鈴鹿が台風の影響で12月開催にずれ込みシーズン最終戦になったため、もてぎ戦は実際のところ7戦目ということになったためである。

スーパーGTではシーズン7戦目がサクセスウエイト係数半分の“ハーフウエイト戦”、そして8戦目(最終戦)がウエイトなしの“ガチンコ勝負”になるというフォーマットだが、今回の日程変更により、もてぎ戦はノーウエイト戦ではなくハーフウエイト戦で行なわれることになった。そのため、昨年とは全く違うレース展開となることが予想されているのだ。

モビリティリゾートもてぎは、ブレーキングと加速を繰り返す“ストップ&ゴー”のレイアウト。そのため、サクセスウエイトによる重量増の影響、燃料流量リストリクターによるパワーダウンの影響を受けやすいとも言われる。

実際、コロナ禍の2020年、2021年にウエイトありで開催されたもてぎ戦はともに、ランキング上位でウエイトを多く積む車両は苦戦した傾向にあった。昨年のハーフウエイト戦である第7戦オートポリスはタイトルコンテンダーが優勝を争ったが、今回のもてぎ戦はそうもいかなくなることが容易に予想されるのである。

したがって、今回のもてぎ戦でビッグポイントを獲得し、ランキング上位との差を一気に詰めて最終戦鈴鹿に乗り込むチームがあってもおかしくない状況なのである。

そこで、まずはGT500、GT300各クラスのランキング上位をあらためて復習して、SUPER GT 第8戦を観戦してみてはいかがだろうか。

GT500 ポイントランキング上位10チーム(第7戦オートポリス終了時点)

1. 坪井翔/山下健太(#36 au TOM’S GR Supra)53ポイント
2. 笹原右京/ジュリアーノ・アレジ(#37 Deloitte TOM’S GR Supra)51ポイント
3. 山本尚貴/牧野任祐(#100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT)51ポイント
4. 高星明誠/三宅淳詞(#3 Niterra MOTUL Z)46ポイント
5. 石浦宏明/大湯都史樹(#38 KeePer CERUMO GR Supra)41ポイント
6. 千代勝正/ロニー・クインタレッリ(#23 MOTUL AUTECH Z)40ポイント
7. 関口雄飛/中山雄一(#39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra)39ポイント
8. 平峰一貴/ベルトラン・バゲット(#12 MARELLI IMPUL Z)36ポイント
9. 大嶋和也/福住仁嶺(#14 ENEOS X PRIME GR Supra)32ポイント
10. 野尻智紀/松下信治(#8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT)26ポイント

GT500クラスに関しては、計算上はまだ多くのチーム、ドライバーに王座の権利が残されている状態。例えばランキング10番手の野尻/松下組や、同点の11番手につける17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTの塚越広大/太田格之進らは、トップと30点近い差がありかなり厳しい状態にあるが、例えば今回のもてぎ戦でウエイトの軽さも活かしてポール・トゥ・ウインを飾って23点を積み増し、なおかつライバルが下位に沈むという展開になれば、一気に戦いを振り出しに戻せる可能性がある。

また最終戦の舞台である鈴鹿は、空力開発の成果か、今季はトヨタ GRスープラ勢が速さを見せているコース。今回のもてぎ戦で坪井/山下組や笹原/アレジ組、石浦/大湯組らが上位フィニッシュを勝ち取れば、最終戦に向けて大きな追い風になるかもしれない。

優勝したメルセデスAMG

GT300 ポイントランキング上位5チーム(第7戦オートポリス終了時点)

1. 蒲生尚弥/篠原拓朗(#65 LEON PYRAMID AMG)69ポイント
2. 堤優威/平良響(#2 muta Racing GR86 GT)64ポイント
3. 小暮卓史/元嶋佑弥(#88 VENTENY Lamborghini GT3)53ポイント
4. 藤井誠暢/チャーリー・ファグ(#777 D’station Vantage GT3)49ポイント
5. 荒聖治/ニクラス・クルッテン(#7 Studie BMW M4)35ポイント

一方のGT300はすでにタイトルコンテンダーは絞られている印象。優勝2回、2位1回の蒲生/篠原組と、優勝1回、2位2回の堤/平良組が大きく抜け出しており、前戦オートポリスで優勝した小暮/元嶋組らがかろうじて食らいついている状態だ。

ただ平良は、もてぎ戦では2号車mutaをはじめとするGTA-GT300車両(かつて“JAF-GT”と呼ばれた車両)勢が重量の影響を受けて苦戦するだろうと予想している。一方GT3勢の一角である88号車ウラカンの元嶋は、もてぎには自信があるとコメント。昨年のもてぎ戦は、優勝が88号車ウラカン、2位が65号車AMG……2号車にとっては“我慢”のレースになってしまうのか。

* * *

いよいよ今週末に控えたスーパーGTもてぎ戦だが、前売チケットは好評発売中。チケットの購入や、イベントの詳細確認などはモビリティリゾートもてぎの特設サイトから。例年とは違うレース展開、実際に現場で体感してみようではないか。

チケットはこちら

■モビリティリゾートもてぎ(一般販売)

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