所有歴31年のミニ マーコスGT
2024年7月28日(日)に栃木県立日光霧降アイスアリーナを会場として開催されたイベント「Free Motor Meeting(フリーモーターミーティング)」は、栃木県内を中心とするクルマ好きが集まる社交の場です。今回紹介するのは、10代の頃からクラシックカーに乗っているオーナー。所有歴31年となる「ミニ マーコスGT」について話を伺いました。
10代の頃からクラシックカー好き
「この1968年式のミニ マーコスGTはMk-3のボディです。じつは年式はシャシーナンバーからの推定で、イギリスで1971年に登録されて乗り出したことが分かっています」
そのように話してくれたオーナーの谷田貝英司さんは(56歳)は、いまから31年前になる1993年にミニ マーコスGTを購入したそうだ。
「18歳のときにクラシック ミニに乗りたいと思い、まず19歳のときに1975年式のミニ1000を購入しました。20歳のときに1972年式のミニ クラブマン1275GTに乗り換え、2年間愛用しました。
その後、新古車で1989年式のカジバ製ミニ モーク(1000cc)に乗り換え、こちらも2年間愛用しているうちにミニ マーコスGTが欲しくなり、友人にミニ モークを譲渡しました。現在所有するミニ マーコスGTは24歳の頃に契約し、25歳の4月1日に納車。31年間所有し、すべてが思い出ですね」
総走行距離は2万1100キロほど
谷田さんはミニ マーコスGTを探しているときに、趣味性が強い自動車専門誌の「売ります、買います」コーナーを毎月チェック。有名スペシャルショップが在庫しているのを発見したときにはクラシック ミニがたくさん集まるイベント「305ミーティング」にミニ モークで行き、その足で店頭まで見に行っていたという。
「英国車に強いスペシャルショップの在庫車以外にも10台以上見て、結局、千葉のクルマ屋にあったミニ マーコスGTを購入しました。総走行距離が8000マイル(1万2874km)弱の個体を買って、現在は1万3140マイル(2万1146km)ですね」
31年間も所有し続けてきたのでさまざまなことがあったそうだが、まずは楽しかったことから話してもらった。
「筑波サーキットでミニ マーコスGTとホームストレートで横並びに走ったことが最も思い出深い楽しいエピソードですね。ミニ マーコスGTはとにかくデザインが良くて、空力が考えられています。そういったこともあり全体的に飾らないようにして、素の良さを出しているところがこだわりのポイントですね」
続いて、苦労話も聞いてみた。
「買ってすぐに立ち往生しました。よくある話で、ディストリビューターに水が入ってしまっていました。そして、購入から5年後にトランスミッションがダメになって乗らなくなったことがありました。トランスミッションを修理しつつエンジンも載せ替えようと思ったものの、トータルで7~8年かかったので、その間に前後スタビライザーとショックを入れ替えました。新しいエンジンを積むときにタコ足も装着しました」
エンジンは10年以上前にオーバーホール
最初の5年間使っていたエンジンは1098ccのADO16型MG用で、キャブレターがSUの1/4。これで5000km走ったのだという。その後、じっくり月日を費やしてADO16型のオースチン「1300GT」用のエンジンに載せ替え、MG用の1098ccからボルトとロッカーカバーを移植。キャブレターはウェーバーのφ45mmで、このユニットで3000km走行している。
「オースチン 1300GT用のエンジンは、10年以上前にオーバーホールしました。そういえば、エンジンを載せ替えるまでの7~8年の間に自動車専門誌の後ろのほうにある趣味車の売買欄を速読できるようになり、あるときクラシック ミニの1071クーパーSを発見。150万円持って見に行ってみたら110万円にしてくれたので、買ってしまいました。30歳ぐらいのときの話ですね。
2年ほど所有したので、この間はミニ マーコスGTと1071クーパーSの2台持ちでした。ミニ マーコスGTを修理してもらっていたショップが買い取ってくれたので、泣く泣く手放してしまい今はもうありません」
仕事グルマ以外は全部ミニ系だった、とも話してくれた谷田貝さんは、
「増車するなら、またクラシック ミニですね」
と笑顔で語ってくれたので、そう遠くない将来に新しい相棒でフリーモーターミーティングに参加するのかもしれない。
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