釣り仲間と3人でのフィッシングトリップは最高潮へ!
オーストラリア・ノーザンテリトリー州でトヨタ「ハイラックス」ベースのキャンピングカー、アポロ「キャンパーバン」をレンタルして、釣り人としてバラマンディの大物を狙う23日間の旅をレポート。釣り仲間と男3人、カカドゥ国立公園で2日間フィッシングをしたものの、ちょっと不完全燃焼。マリーリバー国立公園へ移動して、あらためてバラマンディ釣りに挑みます。
古代の壁画に描かれたバラマンディに願掛け
ボートのエンジントラブルによって、たった1時間で楽しみにしていた釣りが終わっ
近年、アート界ではアボリジニーの人たちの絵画やデザインが高い評価を受けていて、ぼくもいい作品があればお土産に買って帰りたいと考えていた。彼らの作品が展示されているボーダーストアも楽しみだ。
ウビルに行ってみると、順路に沿って洞窟に描かれた壁画を見ることができた。なかには、明らかにバラマンディの姿を描いた絵もあり、3人で最後のチャンスで大物が釣れるよう頭を下げて願掛けをした。
見学の最後は小高い丘だ。360度、ぐるりと熱帯雨林の森や湿地帯が見渡せ、古代の霊が降りてくるような清々しい気持ちになれた。
オランダ人カップルはメルボルンからオーストラリアを半周!
その日はウビル近くのメールというキャンプ場に泊まろうと思っていたが、釣りガイドのサイモンから「あそこは蚊がすごい。やめたほうがいいよ」と、繰り返しアドバイスがあった。野外で料理と食事をしてテントで寝るというスタイルにとって、蚊は天敵だ。虫除けや蚊取り線香は持ってきたが、大群で襲われると太刀打ちできない。かつてサハリンに釣りの遠征をしたときに、酷い目に遭ったことがある。蚊は避けるに限る。
というわけで、メールは諦め、イエローウォーター・キャンプグラウンドにチェックインした。ここは1泊70ドルと少し高いが、シャワーやプールなどの設備もきれいだ。近くから湿地帯を巡るクルーズ船も出ていて、これもよさそうだった。
隣のサイトに泊まっていたのが、オランダから来たというカップル。ほかのレンタル会社のキャンピングカーで旅行をしている。
「どれくらいの予定なの?」と聞くと、「3カ月」という答えだった。「え~、どうやったら3カ月も休めるの?」と、ケンさんとキクが同時に声を上げた。日本人の感覚でいうと3カ月は長いが、他の国の人からすれば当たり前。逆に1週間は短くてビックリされる。まあ、こんな休日に対する考え方の違いも、これから変わっていくのかもしれない。
それよりも、ぼくが驚いたのは、彼らのルート。メルボルンから出発して、南オーストラリア、西オーストラリアの海岸線を回ってきたという。「え!? 走行距離は?」と聞くと、「3万km」という。「オランダ10周だね」というと、「それより長いかも」と笑顔を見せた。ぼくが「キャサリンからアリススプリングスまで走るよ」というと、「1000km以上あるでしょ。ぼくたちは飛行機でいきます」と笑った。