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オランダのカップルは3万キロ走破! 3カ月のバカンスは当たり前!?…そしてついに65センチのバラマンディがヒット!【豪州釣りキャンの旅_08】

オランダのカップルは3万キロ走破! 3カ月のバカンスは当たり前!?…そしてついに65センチのバラマンディがヒット!【豪州釣りキャンの旅_08】

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TEXT: 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)  PHOTO: 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)

バラマンディの「ビアバター」が絶品!

翌朝、マリーリバー国立公園のウィルダネス・ロッジを目指して出発。ハイウェイから外れてアンシールド・ロード(未舗装路)走行となった。クルマのマニュアルでは、走行中に2WD→4WDの切り替えができるとなっていたが、念のためクルマを止めて操作する。切り替えスイッチはハンドルの左下にあった。アウトバックの雰囲気満点だ。

夕刻、文字どおりワイルドなキャンプ場に到着。次の日は、朝からフルデイのフィッシング、大物を狙う最後のチャンスとなる。

キャンプの食事も飽きてきたので、施設に付属しているビストロで食事をすることにした。ぼくはバラマンディのビアバターをオーダーした。ビアバターとは、衣にビールを混ぜる調理法で本格的なフィッシュ&チップで用いられる。食べてみると、これが絶品!かなりの腕前のシェフとお見受けした。

そのことをレセプション、バー、ビストロをひとりで切り盛りしている青年に告げると、「明日の釣りのガイドですよ」という。ガイドでシェフか。きっと面白い人物に違いない。

65センチの美しいバラマンディを釣り上げた            

ガイドのラスカルは、独特の雰囲気がある人物だった。フィッシングガイド、シェフのほかにハンティングのガイドもするという。「何を狙うの?」と聞くと、「イノシシと野生の水牛」と答えた。水牛は、固有種ではなくアジアの国から連れてこられて自然に繁殖したという。そういえば、ダーウィンで行った釣具屋には、猟銃も売っていた。ここでは、ハンティングも人気があるスポーツなのだ。

最初に入ったポイントは川の流れ込みで、絶好の場所にボートを止めた釣り人がガンガン、バラマンディを釣り上げていた。明らかにイーストアリゲーター・リバーの魚より大きい。ぼくたちがとりあえずの目標に定めた70cmも混じっている。ちきしょう! と、今度は80cmオーバーだ!

何ぃ~! 負けてたまるか!

3人でキャストを続けるが、後ろから投げている分、ベストのポイントにもう少し届かない。相手が立て続けにヒットし、こちらがボウズという状態が続く。こんなに悔しい状況はない。30分以上経ち、ついにケンさんにヒット。60cmオーバーの良型をキャッチした。

そして、ぼくのロッドにもようやく幸運が訪れた。65cm、この遠征で最大で最も美しいバラマンディを獲ることができた。よかった!こんな幸せはありません!

午後もみんなでいいサイズの魚を釣り上げ、笑顔での納竿となった。その晩はウィルダネスロッジにもう1泊し、ビストロで打ち上げをして3人のフィッシングトリップは終了した。

■「豪州釣りキャンの旅」連載記事一覧はこちら

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  • 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)
  • 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)
  • アウトドア誌、ライフスタイル誌などの編集長を経験。2001年にアメリカでキャンピングカーを購入して以来、国立公園を訪ねることをライフワークとする。著書に『アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅』『自分自身を生きるには 森の聖人ソローとミューアの言葉』(ともに産業編集センター)がある。カリフォルニア州シェラネバダ山脈のジョン・ミューア・トレイルを計30日かけて踏破したレポートがデルタ航空機内誌「sky」に掲載され、カリフォルニア観光局のメディア・アンバサダー最優秀賞を受賞。
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