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「夜の信号待ちでヘッドライトオフ」は正しいマナー!? 安全面・クルマへの負担・道交法的にも夜間のヘッドライトは点灯しっぱなしが正解です

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: AMW

  • 最近のクルマは自発光式メーターが多いため、ヘッドライトが点いていることに気が付かないユーザーも多い
  • 夜間は信号待ちをするたびにヘッドライトを消す必要はない
  • オートライトのクルマはOFFにせずにキープしたい
  • ヘッドライトを消しまま走行する方も……
  • 信号で停車中でも、夜間はヘッドライトを点灯しておくのが原則だ
  • 仮にスモールランプがついていたとしても、無灯火であることには変わりがない
  • ヘッドライトを消すと、クルマの存在感はかなり薄れ、被視認性がかなり低下するため、とても危険だ

夜間のヘッドライトは点けっぱなしがベスト

最近は見かけることが少なくなりましたが、今でも夜間の信号待ちの際、ヘッドライトを消灯している人をときどき見かけます。信号待ちでヘッドライトを消す意味は、主にバッテリーの消耗を抑えるためと、対向車への配慮からといわれていますが、果たして効果はあるのでしょうか?

ヘッドライトオフはクルマの負担軽減になる……?

たしかにアイドリング時はオルタネーターの発電量も減るため、ヘッドライトを点けっぱなしの場合は、バッテリーの負担も増えるかもしれない。しかし、今どきのヘッドライトは消費電力が少ないLEDが主流だ。
ひと昔前のハロゲンランプやHIDでも、点灯時に大きな電気が流れ一番ストレスがかかる。そのため、点灯・消灯の回数が増えれば増えるほど、バルブの寿命が短くなり、いいことはない。さらに、バッテリーの負担だけを考えると、ライトの点灯よりアイドリングストップ機能の方が、はるかにストレスをかけている。信号待ちでのライトのオンなど無視していいレベルだ。そのため、クルマの負担軽減という意味では、メリットはないといっていい。

もうひとつは、対向車への配慮。

たしかに信号待ちをしていると、対向車のヘッドライトがまぶしく感じる場面もある。そのため信号待ちではライトを消すというのが親切なのかもしれないが、昨今は対向車がセンターラインを超えて反対車線に飛び込んでくるという事件も増えている。

夜間の場合、前車がライトを消して、その後ろの車両がライトを点灯していると、消灯しているクルマの存在感はかなり薄れ、被視認性がかなり低下するため、とても危険だ。とっさの判断・認知力に陰りがある高齢者のドライバーが増加している現状を考えると、信号待ちで消灯するのは、結構リスキーだといえるだろう。

また信号待ちでライトを消すと、青信号になった後、再点灯を忘れる可能性もある。仮にスモールランプがついていたとしても、無灯火であることには変わりがなく、停車時とは比較にならないほど危険性が増してしまう。

「再点灯を忘れることなどめったにない」という人でも、万が一再点灯を忘れてしまったら、危険であることには変わりがない。

安全性を確保したほうが間違いなし

対向車への心づかい=マナーの良さと、安全性を天秤にかければ、安全性を重視したほうが、自分のためにも周囲のクルマに対しても、メリットが大きいはずだ。

もしも、対向車への配慮が気になるのなら、車検時に行うライトの光軸調整を、2年に1度ではなく、半年に1度とか、もっとこまめにやったほうが効果的だと思うのだが……。

また法律的にも、「車両等は、夜間、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない」(道路交通法 第五十二条)と定められているので、信号で停車中でも、夜間はヘッドライトを点灯しておくのが原則。

ハード面でも、2020年4月以降、オートライトを装備することが新車に義務付けられているので、周囲が暗いときは手動でライトが消せないクルマも多いはず。

これも交通事故が多発する薄暮時間帯(日没前後1時間)の事故を防ぐための対策だが、夜間だけでなく、雨の日など視界が悪いときは、積極的にライトを点灯することが、安全運転に大きく寄与することは間違いない。

視認性の重要性を再度理解し、暗くなったら、駐車スペースにクルマを止めるまで、ライトは点けっぱなしにするのが、基本だと覚えておこう。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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