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もう一度行ってみたい!「ピーターセン自動車博物館」で本物の「ダイマクション・カー」に出会えて感激!!…もと西武百貨店だったビルも必見です

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田 了(HARADA Ryo)

ダイマクション・カーと出会えた!

今回、ピーターセン自動車博物館での目玉は「ダイマクション・カー」(Dymaxion Prototype Two/Ford 3.6ーLiter V8)。5年前の北米中東部の博物館探訪で訪れたナッシュビルのレーン自動車博物館(Lane Motor Museum)でも展示されていたことを記憶しているが、あちらは3台造られたうちの1号車のレプリカだった。しかし今回出会った個体は「ハーラーコレクション」として知られる国立自動車博物館(National Automobile Museum – The Harrah Collection)が所有し、同館からピーターセン自動車博物館に貸し出された正真正銘の2号車で、感激もひとしおだった。

ほのぼのとした出会いに心を和ませた

今回、ピーターセン自動車博物館ではほのぼのとした出会いもあった。それは1938年式のヒスパノ・スイザ(Hispano-Suiza H6B Dubonnet Xenia by Saoutchik)の存在だ。この個体、それまではマリン自動車博物館の創設者でありフランスの魅力的なヒストリックカーを数多くコレクションしていることでも知られているピーター・マリンさんが所有していたもので、マリン自動車博物館に収蔵されていた1台だ。

ところがマリンさんが2023年9月に亡くなり、2024年2月にはマリン自動車博物館も閉鎖されてしまった。こうした場合、収蔵されていた車両はオークションに出品されコレクターズアイテムとして散逸してしまうケースはよくある話。

今回も何台かがこうして売却されたとも聞こえてくる。しかし1938年式のヒスパノ・スイザをはじめとして4台のヒストリックカーがピーターセン自動車博物館に寄付されていたのだ。同館に展示されているヒスパノ・スイザの流麗なボディの中に、そんな心温まるストーリーが隠されていることを知り、いっそう愛おしく思えてきたのは事実で、こうしたほのぼのとした出会いも博物館探訪の愉しみのひとつとなっている。

総計150台とも言われる収蔵車両のうち、この日の展示ホールで出会ったのは約半数で、残る半分は収蔵庫の中で休息中と思われ、絶対的な台数はともかくとしても、その内容としては充分に堪能することができたピーターセン自動車博物館。可能ならばまた訪れたいと思われる博物館のひとつとなった。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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