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北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田 了(HARADA Ryo)

  • インディ500マイルの活躍を印象付けるかのように、煉瓦を積み重ねた太い柱が特徴的なペンスキー・レーシング博物館の建屋
  • “リトル・アル”の愛称で親しまれたアル・アンサーJr.がドライブして1987年のインディ500マイルを制したマーチ86C。黄色のペンゾイル・カラーも印象的だった。向こうに見えるのは1982年にリック・メアーズがインディシリーズでチャンピオンに輝いたペンスキーのPC-6
  • ジョセフ・ニューガーデンのドライブで2017年シーズンに臨んだダラーラのDW12。奥に見えるのは2000年シーズン用のレイナード2KI。マールボロ・カラーはF1GPだけでなくインディでも見慣れたカラーリングになっていた
  • リック・メアーズがドライブして1979年のインディ500マイルを制したPC-6。向こうに見えるのは2022年のインディ用に用意されていたダラーラのDW12
  • トップフォーミュラからNASCARまでさまざまなチャンピオンマシンが勢揃いしたペンスキー・レーシング博物館の展示ホール
  • 収蔵台数の多いことからマーティン自動車博物館の建屋は驚くほど巨大だが、外観は意外にもシンプルだ
  • アメリカ車といえば、大排気量のプッシュロッドV8というイメージがあるが、戦前から戦後にかけては効率的なコンパクトカーも人気を呼んでいた。その好例がクロスレー。マーティン自動車博物館にはさまざまなタイプのモデルが勢揃いしていた
  • 展示ホールを一瞥しただけで、マーティン自動車博物館の収蔵車両の多いことは一目瞭然。1台ずつじっくり見ていくと1日では足りないくらいだ
  • ペンスキーが初めてF1GPに挑戦したのは1974年のこと。その時の主戦マシンがオリジナルのペンスキーPC-1。赤・白・青のファースト・ナショナル・シティ銀行カラーの印象は強烈で、今も脳裏に焼き付いている。奥に並んでいるのは1977年のインディ用PC-5

あらためてアメリカの広さを実感

世界の自動車博物館を巡ることをライフワークとしている原田 了氏。2024年夏の旅では北米の自動車博物館を取材することができました。第2弾は、「ペンスキー・レーシング博物館」と「マーティン自動車博物館」をご紹介。今回はどんなクルマと出会えたのでしょうか。早速お伝えします。

ペンスキー・レーシング博物館を訪問

ロサンゼルスを起点に1カ月の大旅行となった夏の北米自動車博物館探訪ツアーでは、ロサンゼルス空港に到着したその日に早速、ホンダ「シビック タイプR」のショートインプレッションを兼ねてピーターセン自動車博物館(The Petersen Automotive Museum)を訪れたことは前回にご紹介した通り。

その翌日、朝一番でアメリカン・ホンダ、通称「アメ・ホン」の本社にシビック タイプRの広報車を返却し、いよいよ大旅行が始まった。この日はロサンゼルスから130マイル(約210km)ほど南のサンディエゴにある博物館を2つ取材した後に220マイル(約350km)ほど東進して投宿。

翌朝は10時半に出発してフェニックスにあるペンスキー・レーシング博物館(Penske Racing Museum)を訪ねた。出発前には12時に到着する予定だったが、こちらはテキサス州の州都、フェニックスにあって、ホテルのあったカリフォルニア州とは1時間の時差があり、予定通り順調なドライブだったが現地到着は午後1時になってしまった。

オリジナルのインディカーやF1マシンが勢ぞろい

近年ではポルシェとジョイントして世界耐久選手権(WEC)での活躍で知られるチーム・ペンスキーだが、主に北米を舞台に戦われてきたトップフォーミュラのCART/インディカーでも数々の好成績を残す強豪チームとして、その名を轟かせてきた。その一方でチーム創設者のロジャー・ペンスキーはF1GPにドライバーとして参戦した後、ドライバーから引退すると事業に注力。クルマのディーラーやトラックのリース事業を手がけてペンスキー・コーポレーションを世界的にも屈指の企業に育て上げている。

その豊富な資金力をバックにチーム・ペンスキーは、CART/インディカーやストックカー(NASCAR)のウィンストンカップ・シリーズ、スポーツカーレースのCan-Amなど北米におけるさまざまなモータースポーツで活躍。1970年代にはオリジナルマシンを製作してF1GPにも挑戦している。

ペンスキー・レーシング博物館は、ジャガーやベントレー、あるいはランボルギーニなどのディーラーが軒を並べるビルの一角にあって、歴代のCART/インディカーのチャンピオンカーやインディ500マイルの勝者(車両)に加えて、栄光のストックカーも展示されていた。個人的には1970年代のペンスキーPCシリーズ、とくに赤・白・青のファースト・ナショナル・シティ銀行カラーに塗られた1974年のF1GPカー、「PC-1」に出会えたことが印象的だった。

時差を考えていなくて、予定よりも到着が1時間遅れたものの、ペンスキー・レーシング博物館が、思っていたほどには収蔵台数が多くなく、1時間ほどで取材を終えることができ、次の目的地であるマーティン自動車博物館(Martin Auto Museum)に向かう。

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