キャンプ場が満杯で駆け込んだ先は「カフェ」
ワンギ滝のキャンプ場にいくと、スポットが空いている。適当なところにアポロ号を停めて、キャンプホストのサイトを訪ねた。「オンラインでチェックインしてください」という張り紙が気になったからだ。チェックインしたいが、電話の電波も届かず、やりようがない。
「予約はしたの?」
「していません。とりあえず、空いているところに停めたんですが」
「今日は予約で一杯よ」
「え、本当ですか」
「7月1日まで空きはないわよ」
そうか、街から近いキャンプ場は、ノーザンテリトリーでも予約が必要なのか。
困った顔をしていると、「10分くらい走ると、キン・コーヒーというカフェがあるから、そこで聞いてみたら」という。「カフェ?」こんなところにコーヒーショップがあるはずがないと思って聞き返すと、コーヒーを飲む仕草をした。
半信半疑のまま走ると、ありました。「KIN COFFEE」のサイン。しかし、矢印にしたがって左折するとアンシールド(未舗装路)になってしまった。「ホンマかいな」と思ってさらに走ると、ありました、「KIN COFFEE」。閉店間際だったが、なんとかスポットをひとつ確保した。
区画もされていない荒地で、どこでも停めていいという。25ドルが安いのか高いのか微妙だが、とりあえず今日のお宿は確保した。それにしても、ここでカフェが成り立つのか、と不思議に思うが、普通じゃない商売こそ繁盛するのかもしれない。
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