405台のオーテック/ニスモ車が湘南に年に一度の里帰り
2024年11月16日(土) 、神奈川県にある大磯プリンスホテル駐車場で「AOG 湘南里帰りミーティング 2024」が開催されました。このイベントは、日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社が販売したオーテック/ニスモのカスタムカーなどが、本社のある湘南に里帰りするというもの。今年は405台/766名が参加し、コロナ禍以降最大の規模のオーナーが里帰りしました。
スペシャルゲストはR33スカイラインGT-Rパトカーの先導で登場
スタートから20年目の節目を迎える「AOG 湘南里帰りミーティング2024」は、日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社(略称NMC)が、オーテックやニスモといったカスタマイズカー事業部が開発・販売したカスタマイズカーを所有するオーナーに感謝の意を込めて開催している。メーカー主催によるオーナーミーティングの先駆けといえる。
この里帰りミーティングは同社の社員がホストとなり、愛車を持ち寄ったオーナーが主役の大規模なオフ会という色合いの濃いイベントだ。そのイベントに華を添えるスペシャルゲストが、R33「スカイラインGT-R」パトカーの先導で登場した、GT500 23号車のドライバーである千代勝正選手とロニー・クインタレッリ選手。そしてオーテックレースアンバサダーの高岡みほさんだ。
AOG 湘南里帰りミーティング2024には、405台/766名が参加。コロナ禍以降最大の規模のイベントとなった。ここでは、筆者が里帰りミーティングで見かけた超レア車5台と中古車で購入をオススメしたい5台を独断と偏見でピックアップした。
中古車で流通したら即買いすべき稀少な5台
1. ステージア アクシス350S
まずは、超レア車の5台から。2003年6月に販売開始した「ステージア アクシス350S」は、最高出力280ps、最大トルク363Nmを発生する3.5L V6エンジン+6速MTを採用したスポーティモデル。専用サスペンションを採用し上質かつしなやかな走りが特徴だ。ステージアというと260RSのイメージが強いが、レア度はこのステージア アクシス350Sのほうが上か。
2. シルビア コンバーチブル
1台だけ参加した1988年登場の「シルビア」のコンバーチブルは、電動開閉式のソフトトップを採用し、フルオープン時のスタイリングにもこだわっている。
3. オーテック ザガートステルビオ
こちらも1台だけの参加となった「ステルビオ」は1989年に販売。F31型「レパード」をベースに、イタリアの名門カロッツェリア「ザガート」と共同開発された2ドアクーペ。わずか200台の限定生産だった。
4. セフィーロ オーテックバージョン
2台参加していた「セフィーロ オーテックバージョン」は1990年に登場。英国王室や欧州高級自動車メーカーも採用していた、名門コノリー社製の最高級牛革をシートとドアトリムに採用している。
またエンジン出力を20ps向上させたうえで、サスペンションをチューニング。PIAA社製アルミホイールを採用し、軽やかな足まわりを実現。高速域での操安性と乗り心地を高いレベルで両立させている。
5. マーチ ボレロA30
そして、2016年オーテックジャパン創立30周年を記念して限定30台、356万4000円(消費税込)で販売された「マーチ ボレロA30」は、30台のうち8台が参加という素晴らしい出席率。約90mmワイドトレッド化されたボディをはじめ、レース用エンジン開発のノウハウが注ぎ込まれた1.6L エンジン、専用チューニングを施したサスペンションなど、オーテックの特装車製造のノウハウが注ぎ込まれた逸品だ。
中古車で狙いたいクルマ5台
1. セレナ オーテック スポーツスペック
続いては、中古車で狙いたいクルマを紹介する。まずは、2019年10月の「セレナ オーテック」のマイナーチェンジの際に設定された「セレナ オーテック スポーツスペック」。遮音性を徹底追求し、ドライバーだけでなく同乗者にもより上質で快適な移動空間を提供するため、専用ボディ補強をはじめ、サスペンション、チューニングコンピューター、VDCなどに専用チューンを施している。また標準装着するタイヤはミシュランパイロットスポーツ4の205/50ZR17となっている。
旧型セレナ オーテック スポーツスペックの中古車は約24台流通している。e-POWER搭載車が約10台で、価格帯は約293.8万~約338万円。2Lエンジン車が約14台流通していて、価格帯は約167.8万~約316万円となっている。
2. ジューク アーバンセレクション
コンパクトSUVの「ジューク」に「アーバンセレクション」が追加されたのは、2011年5月。アーバンセレクションは、スポーティさを強調するアイテムを標準装着し、ジュークの魅力をさらに高めたモデルだ。
ガンメタリック塗装の専用フロントグリルや、専用光輝モール(バックドア)、エキゾーストフィニッシャーなどの外観パーツを採用したほか、専用ローダウンサスペンションを採用することで全高を1550mmとして、都市部に多い立体駐車場に対応させているのが特徴。ジューク アーバンセレクションの中古車は約70台流通し、価格帯は約37万~約145万円。立体駐車場に対応した貴重なコンパクトSUVだ。
3. ノート シーギア
コンパクトカーにクロスオーバーテイストを加えた特別仕様車が、2017年10月に登場した「ノート シーギア」。普段着としてアウトドアウエアを着こなす感覚で乗れるような、ユーザーの遊び心を刺激する内外装を採用し、アクティブ感を強調したモデル。
ダークメタリック色のスタイリングガードやホイールアーチガーニッシュを装着するとともに、専用デザインの15インチアルミホイールやグリーン色をあしらった専用シートクロスを採用。さらに、足元をよりダイナミックにひき立てる専用デザインの16インチアルミホイールを装着している。
旧型ノート シーギアの中古車は約23台流通していて、1.2Lエンジン車が約6台流通していて価格帯は約90万~約110万円。e-POWER車が約17台流通して価格帯は約88万~約160万円となっている。
4. マーチ 12SR
2003年10月に販売された「マーチ12SR」は、「クルマを操る楽しさを提供するエントリースポーツ」というコンセプトのもと、1.2L直4エンジンの高出力化に加え、専用サスペンション、エキゾーストシステムをトータルチューニングし、走行性能を向上させたスポーツモデル。
シャシーでは、人車一体のキビキビした走りを可能にした専用スポーツチューンドサスペンション、185/55R15 タイヤを採用。エンジンは専用ピストンの採用による圧縮比アップの他、高回転型カムプロフィールの採用や、排気マニホールド径の拡大等を実施。さらに、低排圧キャタライザー、専用構造マフラー採用による排気効率の向上等により、最高出力はベース車から20%アップの108psを実現している。
また、高出力化にともない、車体剛性向上のために採用した専用テールクロスバーやスポーティグレード「14s」と同様のエアロパーツを採用し、優れた操縦安定性と高速安定性を実現したモデルで、トランスミッションは5速MTのみ。
マーチ 12SRの中古車は約16台流通していて、価格帯は約25万~約109万円。走行距離は10万km超のクルマばかりだが、MTビギナーにオススメの1台。
5. エルグランド ライダー ハイパフォーマンススペック
2007年のマイナーチェンジの際に登場した「エルグランド ライダー ハイパフォーマンススペック」。ベース車両よりも高いハンドリング性能となめらかな乗り心地を両立すべく、ボディと足まわりにチューニングを実施。さらに、高速道路における合流など、日常的な場面で高い動力性能を実感できるよう仕上げられた最高出力300psを発生する専用チューニングエンジンを搭載。
ポート研磨まで施されたエンジンチューニングとあわせて、変速タイミングやファイナルギヤの変更など、トランスミッションにも手が加えられ、史上最強のライダーと呼ばれるモデルだ。残念ながら、中古車は1台しか流通しておらず価格は約85万円と、諸費用込み100万円以内で収まる。
里帰りミーティングは、本当にNMCが手がけたカスタマイズされた日産車のファンが集まるイベント。もし来年初参加するかも! という人でも温かく迎えてくれるアットホームな雰囲気が魅力だ。