目指すは5年で販売台数10倍以上!
2024年11月8日、ヒョンデモビリティジャパン株式会社は、ヒョンデ カスタマーエクスペリエンスセンター横浜で「Hyundai Biz.Day」を開催しました。商品ラインアップの紹介では、マイナーチェンジしたフラッグシップモデル「アイオニック5」に加えて、コンパクトSUV「インスター」の来春導入がサプライズで発表されました。
アイオニック5はパワートレインを刷新
「Hyundai Biz.Day」ではヒョンデの2025年度のビジネスプランに加えて、商品ラインアップの紹介と今後のブランド展開の発表が行われた。
ヒョンデモビリティジャパン株式会社マネージングダイレクターの七五三⽊ 敏幸氏は、同社が目指す「持続可能な未来と豊かなモビリティライフの提供」について強調し、今後日本における顧客満足度向上を目指してサステナビリティと高品質なサービス強化について取り組む意欲を示した。
また、国内販売台数が2024年10月末現在、1511台に達したと発表。そして今後のさまざまな取り組みを通じて、5年間で10倍以上の販売規模を目指していくという新たなビジョンを明らかにした。
販売規模の拡大のためには、商品ラインナップの拡充は不可欠。その第1弾として、フラッグシップモデルである「アイオニック5」のマイナーチェンジモデルを披露した。さらに2025年春には、5ナンバーサイズのコンパクトSUV「インスター(INSTER)」を正式導入すると発表。インスターの導入には、車両の品質や価格だけでなく、ユーザーのライフスタイルや生活との親和性に共感してもらえることを目指しながら、マーケットを拡大したいというヒョンデの大きな期待が込められている。
800V級電源システムを採用
マイナーチェンジを行ったアイオニック5の変更点は、外観ではフロント&リアバンパーの形状を変更し、押し出し感を強めた程度。またインテリアは、「快適な居住空間」というコンセプトのもと車内の利便性を向上させている。
スマートフォンのワイヤレス充電は、手の届きやすいセンターコンソール上部に配置。併せてシートベンチレーション、シートヒーターなどのボタンもドライバーが操作しやすいようにセンターコンソールに配置することで、直感的に操作できるようになった。
また、ワイヤレススマートフォンプロジェクション機能を搭載し、設定済のスマートフォンを持ち込むだけで、Apple CarplayやAndroid Autoがワイヤレスで使用可能となっている。さらに、モーター制御の改善やリアモーターの遮音性を高めることで、従来よりも高い静粛性を実現した。
アイオニック5のマイナーチェンジの最大のポイントは、一般的なBEVの電源システムが400V級であるのに対して、今後グローバルスタンダードとなる800V級電源システムを採用したこと。
さらに、モーターの出力向上に加えてバッテリー容量を84kWhに増大すると同時に、エネルギー密度の高い第4世代バッテリーセルを採用。満充電時の走行可能距離は最大で703km(ボヤージ ラウンジのRWD車)を実現した。
またドライブモードは従来の4つのモードに加えて、マイドライブを追加。モード選択により、アイオニック5は全く異なるキャラクターに変貌を遂げる。
満充電時の走行可能距離は最大で703キロに
上級グレードのアイオニック5 ラウンジ/ラウンジAWDには、ビルトインフロントカメラとリアビューカメラを活用したドライブレコーダー機能を搭載。映像とともに音声、位置情報も記録できるようになった。
また、車両前方の映像をセンターのインフォテインメント画面に映し、ルート案内に重ねて表示するARナビを搭載することで、ナビゲーションがより直感的でわかりやすくなった。そして、スマートフォンやスマートウォッチがクルマのキーとして、解錠・施錠、車両の始動に使えるデジタルキー機能を採用することで、家族や友人とも対面することなくキーをシェアできるようになった。
そのほか、リアワイパーをはじめ、駐車距離警報(前方/側方・後方)、駐車衝突防止補助(前方/側方・後方)、デジタルセンターミラー(ラウンジ/ラウンジAD)。そしてコントロールOTAも可能となっている。
マイナーチェンジしたアイオニック5の車両本体価格は、満充電時の走行可能距離703kmのボヤージRWDモデルが523万6000円、ラウンジRWDが574万2000円。満充電時の走行可能距離648kmのボヤージAWDが554万4000円。そして最上級グレードのラウンジAWDが613万8000円(すべて消費税込)となっている。
オフロードテイストの特別なコナが登場
また会場には、10月25日より30台限定で販売開始された特別仕様車の「コナ マウナ ロア」を展示。専用色のミラージュグリーンのボディに、艶を抑えたワイルドな質感かつ凹凸を持ったキズにも強い「ワイルド&タフブラック塗装」のバンパーやブラックアウトされたサイドモールディングにより力強さを強調。インテリアも国内未導入の新色セージグリーン2トーンを採用。シート表皮にはベース車に設定のない本革を使用することで、上質感をプラスしている。
マイナーチェンジしたアイオニック5はボディサイズが同じ日産「アリア」と比べると、価格設定がリーズナブルなうえ、航続走行距離が長い。ヒョンデやBYDにスペックや価格でリードされている国産BEVの奮起を願いたい。