クルマ人生を謳歌するオーナーの集大成
国産旧車の王道といっても過言ではないのが、日産が1968年にリリースした3代目「スカイライン」、通称「ハコスカ」です。時代とともに当時流行したクルマに乗り継いできた三村 栄さんの現在の愛車は、1970年式の日産GC10型「スカイライン 2000GT」。若い頃からカスタムやチューニングを楽しんでいるオーナーの現在地とは?
VIPカーから軽カー、ミニバンまで乗ってきた
愛媛県在住の三村 栄さん(50歳)は、これまで時代ごとに流行ったクルマを乗り継いできた車歴の持ち主だ。免許を取得した18歳の頃は、チューニングブームまっただ中でターボ車が一世を風靡していた時代。よりハイパワーを追求するべくタービンを交換し、追加インジェクターによって燃料を増量、ブースト圧を高めるモアパワーを追求した。
パワーウォーズなんて呼ばれていた頃でもあり、三村さんは愛車候補に日産DR30型/R31型「スカイライン」の購入を検討したが、人気車だったこともあり、年式のわりに値段が高かった。それだったらとR32型スカイラインを購入し、チューニングを施して楽しんだ。
その後、VIPカーにも興味を持って日産Y32型「セドリック」を購入。それ以外にも古いダイハツ「ミラ」やホンダ「ステップワゴン」など、さまざまなクルマ遊びを経験し、現在はそうした流れから旧車ライフを過ごしている。
5年間ハコスカを探し続けた
これまでにいろいろなモデルのクルマ遊びを歩んだ三村さんが選んだ旧車は、ハコスカことGC10型「スカイライン」だった。このクルマを購入しようと思ったのはずっと気になる存在だったことが理由だが、それとは別に、一番最初に購入したR32型スカイラインとの深い繋がりもあると話す。
日産とスカイラインが好きという三村さんは、再びスカイラインに乗るならケンメリ、ジャパンも良いかなと思っていた。しかし、以前に乗っていたR32型スカイラインの栄光の歴史、GT-Rが復活し「伝説再び」と謳われた頃を思い出すと、その元祖であるハコスカを選ばないわけにはいかない。そんな想いもあって、現在の愛車は約5年も探し続け、今から21年ほど前に程度の良い車体を見つけて購入した。
愛車は1970年式のGC10型「スカイライン 2000GT」だ。さすがにGT-Rは別格でおいそれと購入できるクルマではないので、三村さんはこの2000GTをベースに自分が思い描く理想のスカイラインを求めてチューニング。このクルマはチューニングというクルマ遊びを経験し、過ごした者なら共感の持てる仕様として作り込まれていた。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)
左右違うデザインのホイールを履いて遊び心をプラス
見ての通りルックスは車高調キットによって車高を落としてチンスポイラーとマーシャルヘッドライトを装着。それ以外は純正スタイルだが、バンパーを守るためのオーバーライダーと呼ぶガードパーツを取り付けているのがポイントだ。ちなみに、この言葉は海外の呼び名で、日本では当時カツオブシなんて呼ばれていた。
ホイールにも注目してもらいたい。昔からクルマ好きはアルミホイールが大好きで、自分好みを求めて飽きては交換を繰り返していた。三村さんもそのような経験を持ち、ホイールには強いこだわりがある。そこで、当時物の7.5J×14インチのテクノファントム、そしてシャドーの2モデルを装着。片側だけ見ればわからなかったが、じつは右側がテクノファントム、左側にシャドーの組み合わせを楽しむ仕様になっていた。
純正フェンダーに合わせてサイズを決めて、リバレル品ではなく当時のオリジナルホイールを組み合わせる。このちょっとした遊び心を加えて楽しむのが三村さん流の愛車との接し方だった。
それ以外にもエンジンもイジッているそうだが、これについてはナイショとのこと。どういう理由かはご想像におまかせしますということだった。
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