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【祝・NISMO誕生40周年】新旧豪華マシンが集まった「ニスモフェスティバル2024」でロニー・クインタレッリ選手へのコールが鳴り止まず…

主役が登場。クルマから降りたロニー・クインタレッリ(左から2番目)はこれまでコンビを組んできた柳田真孝(左端)、松田次生(右から2番目)、千代勝正(右端)と肩を組み、観客の声援に応える

25回目の開催となるニスモフェスティバル

師走に入って最初の日曜日となった2024年12月1日、富士スピードウェイではこの時期恒例となった「NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2024(ニスモフェスティバル2024)」が開催されました。例年ならば国内の有力シリーズはすべてカレンダーを消化しシーズンオフとなっていることで、NISMOと日産系各チームがレースとはまた違った意味での全開モードでイベントを盛り上げるところですが、今回はちょっと異なる状況で開催されました。

今年は変則的にスーパーGTの合間での開催

2024年9月1日に決勝レースが行われる予定だったSUPER GTシリーズ第5戦の開催が延期され、ニスモフェスティバルの翌週の12月7日〜8日に開催されることになった関係で、SUPER GTに関してはまだシーズン途中。そのため、SUPER GTに参戦している車両は、シリーズ戦のホストサーキットである富士スピードウェイを、公式テストや自動車メーカー、タイヤメーカーのメーカーテスト以外では走ることを禁止されている。

そこで日産/NISMOではシリーズを統括するGTアソシエーション(GTA)に請願し、最後のコンテンツであるフィナーレにおいて、ピットからコースインしてメインスタンド前のホームストレートまで1周足らずを走ることで了解を得たという。またチームにしてみれば、事実上の最終戦である翌週の鈴鹿に向けてガレージからの搬出作業直前であるこのタイミングで、わずか1周足らずとはいえレーシングカーを走らせるために富士への搬入などに注力せざるを得なかったようで、本当に主催者にも各チームにもお疲れさまな週末となったようだ。

そんなニスモフェスティバルは今年で25回目の開催となり、その意味でも記念大会であるのだけれど、もっと大きな記念すべきテーマとして、NISMOブランドの誕生40周年が前面に打ち出されていた。そこで走行予定車も展示予定車も、レーシングカーもラリーカーも、NISMOコンプリートカーもNISMOロードカーも、参加するクルマはNISMOの40周年にふさわしい顔ぶれが、富士スピードウェイに揃うことになった。

例えばレーシングカーだけを取り上げても、1989年の全日本ツーリングカー選手権(JTC)でチャンピオンに輝いたリーボックスカイライン(HR31型スカイラインGTS-R)や翌1990年にチャンピオンに輝いたカルソニックスカイライン(BNR32型スカイラインGT-R)を筆頭に、ル・マン24時間レースに挑戦したNISSAN R390GT1やNISMO GT-R LM、デイトナ24時間レースで優勝したNISSAN R91CP。そしてSUPER GTで活躍しタイトルに輝いた2004年のXANAVI NISMO Zと2008年のXANAVI NISMO GT-R。

さらにNISSAN GT-R NISMO GT3は、SUPER-GTのGT300クラスやGTワールドチャレンジアジア、スーパー耐久のST-Xクラスなどに参戦した多士済々が集い、計8台が顔を見せていた。

会場では「ロニー」コールが鳴り止むことはなかった

先に記したように、今シーズンのSUPER GTシリーズに参戦している4台のGT500、5台のGT300、計9台はさておき、こうしたレーシングカーの多くがヘリテージランで走行。

さらに場内実況では、レースアナウンサーのピエール北川さんに、NISMOアンバサダーの柿本邦彦さんと、NISMOの指揮を執ってきた日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社の田中利和 常務執行役員が掛け合いながら各車を紹介する趣向で、コアなレースファンでなくともクルマ好きなら十分楽しめるコンテンツとなっていた。

イベントの締めくくりコンテンツは文字通りのフィナーレ。2024年のレースに参戦し活躍してきた16台のGT-RとフェアレディZがピットを出てコースインし、1周回ってメインスタンド前に1列に集合。最後にGT500クラスの#23 MOTUL AUTECH Zがロニー・クインタレッリ選手のドライブで中央、赤じゅうたんの前に停止すると、観客席からは大きな拍手と歓声が巻き起こった。

今シーズンいっぱいでSUPER GTの参戦を終える、とクインタレッリ選手自らが公表していて、本来ならばこれが最後の花道となるはずだったが、翌週には鈴鹿での、事実上の最終戦を控えている。それでもスタンドの多くの観客からは「ロニー」のコールが鳴りやむことはなかった。

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