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20歳女子レーサーがダットサン「フェアレディ」で旧車レース初体験! 予選で堂々のクラス1位を記録して臨んだ決勝は…?【令和女子旧車に乗る_番外編】

20歳女子レーサーがダットサン「フェアレディ」で旧車レース初体験! 予選で堂々のクラス1位を記録して臨んだ決勝は…?【令和女子旧車に乗る_番外編】

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一(OKUMURA Junichi)

  • ダットサンSP/SRオーナーズクラブのクラブレーシングカーのステアリングを握る佐々木藍咲さん(左)をサポートをするのは、左から順に筑波TC2のチームメイト増田さん、SPSROC大村さん、佐野さん、元F3ドライバー萩原さん
  • いつものKYOJO CUPではライバルチームの佐々木さんと佐野さん。レーシングドライバーとレーシングメカニックを目指す若者2人、このレースではチームメイトだ
  • シートの確認をする佐々木さん、サポートをするのはレースメカニックを目指す佐野さん
  • デフ交換が終わりブレーキの確認中のメカニックたち、これからいよいよ練習走行だ
  • ちょっとしたことに気づき手伝うのも佐々木さんの人柄だろう
  • ちょっとしたことに気づき手伝うのも佐々木さんの人柄だろう
  • 練習走行:まずは大村さんがコースへ、問題がないことを確認して佐々木さんへと交代する
  • ヘルメットを被りシートベルトを締め上げると、佐々木さんの表情がキリリと締まる
  • 練習走行:4年落ちのタイヤで1分8秒台でコンスタントに走行
  • 練習走行:4年落ちのタイヤで1分8秒台でコンスタントに走行
  • 練習走行を終えパドックへ戻る佐々木さん
  • 練習走行を終えた38号車のタイヤ空気圧をチェックする佐野さん
  • 元F3ドライバーでハギワラレーシングを主宰する萩原英明さんのデータだけに頼らないアドバイスは佐々木さんも信頼を寄せる
  • ハンドリングに異変ありと佐々木さん。アッパーマウントの取り付けに緩みがありその対策をして翌日の本番に備える
  • 2024年10月13日のJCCA筑波ミーティングに全国から集まったヒストリックカーたち
  • ドライバーズブリーフィングに真剣に耳を傾ける佐々木さん
  • スプリントのSレース、ニュータイヤで予選に挑むゼッケン38佐々木藍咲さん
  • スプリントのSレース、予選タイムは1分6秒438でクラス1位、総合4位という高ポジションを獲得した
  • KYOJO CUPと同様にピット前のスタンドには応援のバナーがあり、こうした応援はとても嬉しいと佐々木さん
  • Sレースの幕が切って落とされる。後続車にも追い越されて微動だにしない38号車……どうした!?
  • Sレース:アクセルを一気に踏み込んだのが原因でエンジンストール、最後尾からスタートとなった
  • Sレース:スタートでエンストしても1分8秒台で走り、挽回しようと着実にポジションを上げていく佐々木さん
  • Sレース:スタートでエンストしても1分8秒台で走り、挽回しようと着実にポジションを上げていく佐々木さん
  • Sレース:2台のマシンがコースアウト、レース4周目で車両回収のため、赤旗となった
  • Sレース:この再スタートがチャンスだと佐々木さんは闘志を燃やしていたが……
  • Sレース:コースアウトした車両を含め、高気温で水温に悩まされるマシンも多数。オーバーヒートした佐々木さん、横山 剣さんが脱落となる
  • 気を取り直して次の耐久レースの準備にかかるチームスタッフ
  • KYOJO CUPのライバル“おぎねぇ”と談笑する佐々木さん。60分耐久レース「CRAZY KEN TROPHY」で“おぎねぇ”は桑島レーシングから出場した
  • 60分耐久:ゼッケン38号車SRフェアレディは5番手から。スタートドライバーは佐々木さん、このレースはドライバーチェンジは2回行われる
  • 60分耐久:スプリントレース同様に安定したドライビングでリードする秋田組のチェック510ブルーバード
  • 60分耐久:佐々木さんはスタート時に失速。失敗したというが順調に周回を重ねる
  • 60分耐久:このレースはドライバーチェンジは2回行われる、ドライバー交代で慌ただしくなるピット
  • 60分耐久:ゼッケン38、SRの佐々木さんもピットロードに進入し大村さんへ交代する
  • 60分耐久:大村さんもまとまったタイムで走行しており、チームスタッフも、ひとまず順調の展開に笑顔を見せていたが……
  • 60分耐久:順調に周回を重ねていたと思われていた大村さん、なんとスポンジバリアにヒット。「らみこを表彰台に立たせたかった……」頑張りすぎたようです
  • 60分耐久:最後まで走り切りたいと闘志を燃やす佐々木藍咲さん
  • 60分耐久:鬼キャンになりながらも走り続ける大村さんにピットインのサインを出すのはヴィッツレーサー、静岡工科大学講師の安田先生
  • 60分耐久:ピットインした38号車、ドライバーチェンジの前にまずマシンのダメージを確認
  • 60分耐久:ピットインした38号車、ドライバーチェンジの前にまずマシンのダメージを確認
  • 60分耐久:見事に曲がったアッパーアームであるが、走行可能でホッとしたチーム一同
  • 60分耐久:見事に鬼キャンになった38号車であるが、走行可能でホッとしたチーム一同
  • 60分耐久:最後まで走り切りたいと闘志を燃やす佐々木藍咲さん
  • 60分耐久:点検作業もあり、佐々木さんがピットロードを後にした時は、連続運転最低時間ギリギリ。コース委員から間に合って良かったねと言われ、笑顔を見せるチームスタッフたち
  • 60分耐久:鬼キャンになりながらも、チェッカーを目指し激走する佐々木さん
  • 60分耐久:鬼キャンになりながらも、チェッカーを目指し激走する佐々木さん
  • 60分耐久:鬼キャンになりながらも、チェッカーを目指し激走する佐々木さん
  • 60分耐久:ゼッケン38佐々木さんのSRフェアレディもチェッカーを受けた
  • 60分耐久:ピットロードに出た各チーム員、60分を走りぬいたライバルたちにエールを送る
  • 60分耐久:スポンジバリアにぶつかり埃まみれになった38号車の車内から降りた佐々木さん、まずは埃をパタパタ
  • 満身創痍のSPSROCクラブレーシングカーを囲んだチームメンバー。シーズンオフにしっかり修理し、来季は表彰台を目指す
  • 搬入時に大変なことが起きていた! 土砂降りの中の移動中、大村さんがガレージの柱にぶつけたのだった。私ではありませ〜ん! と佐々木さん

弱冠20歳の佐々木藍咲選手がヒストリックカーレースに初挑戦

女性ドライバーによるプロレースシリーズ「KYOJO CUP」で2023年にデビューして活躍中の20歳のレーシングドライバー、佐々木藍咲さん。じつは幼少期に見たヒストリックカーレースが原点となっているそうです。2024年10月13日に開催された秋の「JCCA筑波ミーティング」で、ダットサンSR型「フェアレディ」のハンドルを握ってスプリントレースと耐久レースに挑戦しました。

ダットサンSR型フェアレディでJCCA筑波ミーティングに挑戦

2004年生まれの佐々木藍咲さんは、2023年に女性だけのモータースポーツカテゴリー「KYOJO CUP」でレースデビューした女性ドライバー。2024年4月にはJAF公認のヒストリックカーレース「JCCA筑波ミーティング」前日の練習走行日に憧れのヒストリックレーシングカーを初ドライブしたが、10月13日に行われた秋のJCCA筑波ミーティングでは、「Sレース」と「CRAZY KEN TROPHY 60分耐久」という2つのレースでデビューした。その週末の模様をお届けしたい。

レース前日の土曜日の筑波サーキット、レース本番に向けてサーキットガレージでは各チームとも整備に余念がない。佐々木さんのドライブする予定のマシンは、「ダットサンSP/SRオーナーズクラブ」(以下SPSROC)の所有するダットサンSR型「フェアレディ」のクラブスポーツレーシングで、SPSROCサーキット担当の大村さんと仲間たちの手により整備中だ。

サーキット入りした佐々木さんの姿に、今回のレースをサポートしてくれた静岡工科大学の佐野さんが驚く。レースメカを志す佐野さんはKYOJO CUPでは翁長実希選手&樋渡まい選手のサポートをするレーシングガレージRSSのお手伝いをしているという。じつはドライバーを知らされていなかったらしい。普段はライバルチームの2人だが、今回のJCCAではチームメイトとなった。

そして、整備を終えたSRフェアレディで、まずは大村さんが確認のためコースイン。何も問題がないということで交代し、走り出した佐々木さんは、4年落ちのタイヤで1分8秒台でコンスタントに周回し練習走行を終えた。

「ブレーキングの時にハンドルが右に取られるので、第1ヘアピンはアウトに膨らんでとくに怖かったです。最終コーナーでは内側の芝生に乗るかと思いましたし、前回テスト時の症状がまだ治ってないのかなと思いながら走りました。ただそんな中で大村さんにタイムが負けたのは少し悔しかったです(笑)」

SRを検証するとアッパーアームのボルトに緩みがあるのが判明、シムが悪さをしたようだ。ここは即座に対処し、またタイヤもニュータイヤへと交換し翌日のレースに備えた。

予選でクラス1位、総合4位の好タイムを記録

そして迎えたJCCA筑波ミーティング当日。朝から予選が順次スタートし、佐々木さんの出場するSレースも予選開始となった。

S75-2クラス秋田さんの510「ブルーバード」がダントツの1分4秒965というタイムでポールポジションを獲得。そこから1分9秒台までの間で21台がコンマを争う接戦の中、予選周回11周目で1分6秒438という好タイムを出した佐々木さん。年式の新しいクラスとの混走のなか、年式の古いS68-2クラスで1番、総合でも4番手というポジションをゲットする。SPSROCの大村さん、チームをサポートする元F3ドライバー萩原英明さんも、これはいいねと笑顔を見せる。

「予選ですがじつは思い通りには行きませんでした。3~4周でピットに戻るつもりでしたが、気合いが空回りしちゃって何度もシフトミスを繰り返してしまい、うまくまとめられずに、最後に1周アタックにかけました。その時は自分の思ったものに近い走りができました」

ライバルたちも色めき立つ

JAF公認のJCCAヒストリックカーレースにおいて、予選でクラスポールポジション、総合でも4位というタイムを出したニューフェイスに、パドックの他ドライバーたちも色めき立つ。

「私はSRファンですからね、SRが速いことを証明してくれて嬉しいですよ」

と言いながらも、コンマ4秒差に悔しさを滲ませたのは、総社オート510ブルーバードのドライバー日下恭一郎さん。じつは自身の愛車はSRだという。

また、長年ここ筑波でN1のAE86コースレコードを保持していた、ゼッケン65下平さんもこうコメントしてくれた。

「予選時、前を走っていたのですが、正直どこかで追いつけるだろうなと思っていましたが、あれ? 追いつかな〜い! でした(笑)。VITAでの実績もあるし、きちんと乗れてるドライバーさんですね」

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