クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • LIFE
  • オーストラリアで伝説のガイドと一緒に釣り三昧! 素晴らしいキャンプ場を拠点に3泊した釣果は……?【豪州釣りキャンの旅_12】
LIFE
share:
オーストラリアで伝説のガイドと一緒に釣り三昧! 素晴らしいキャンプ場を拠点に3泊した釣果は……?【豪州釣りキャンの旅_12】

オーストラリアで伝説のガイドと一緒に釣り三昧! 素晴らしいキャンプ場を拠点に3泊した釣果は……?【豪州釣りキャンの旅_12】

投稿日:

TEXT: 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)  PHOTO: 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)

30年かけて一帯をきれいに開拓

翌朝、朝食を済ませ、タックルの準備を整えていると、ディックがぼくのサイトの前にクルマを止めた。そして、乗れ、と合図をしている。

「そこからエントリーするんじゃないんですか」目の前の階段を指して言うと、「もっといいポイントがある」という。

ランクルに乗り込んで林の中を進むと、ワラビーがぴょんぴょん跳ねている。こんなにたくさんいるものなのか、と驚くばかりだ。

「30年前にここに来て、きれいに開拓したんだよ」

木陰を作っているマンゴーやバナナなどの木も、ほとんどは彼が植えたものだという。これだけの土地を維持するのは、大変な作業が必要だ。

しばらく走ると、湖というか、沼というか、とにかく水辺に出た。ノーザンテリトリーの乾季に現れるビラボング(三日月湖の一種)だった。

「ずっと昔は川の一部だったんだ」

ボートの用意をしながら、ディックが説明してくれる。

静かな水面にキャストをする。彼のアドバイスでディープダイバーを投げるが、すぐに藻に絡んでしまう。ポッパーに変えて誘うが、魚は反応しない。

その後、トローリングに切り替えて2時間ほど釣りをしたが、一度もヒットはなかった。

3泊で満喫した釣果ははたして……?

キャンプ場の釣り人は忙しい。散歩をして、朝食を食べて、釣りをして、昼飯を食べて、皿を洗い、洗濯をして、プールに入って、ビールを飲み、夕方、また釣りをして、夕食の準備をする。あっという間に1日が終わってしまう。

気がつくと、ペリーズ(Perry’s)に3泊もしてしまった。ダリー・リバーにも出たが、魚は1尾も釣れない。いや、伝説のガイドがロング・トムというダツのチビを1尾釣っただけだった。これなら釣らないほうがマシなような気もするが……。

隣のサイトに滞在するヴァーンとクリスティーンのカップルとも仲良くなった。

「どこに住んでいるんですか」と聞くと、「道の上さ(Live on the road)」。家は売ってしまった。キャンピングカーで暮らすようになって、もう4年になるという。ペリーズにも、あと1カ月以上、滞在するというからスケールが違う。

ちなみにビールの保冷ホルダーがオールブラックスだったので、「なんで?」と聞くと、「私たちはキウイ(Kiwi:ニュージーランド人)だよ」と笑った。

もっとここにいたいが、行かなくてはならない。

キャロルに精算を頼むと、「3泊よね? それから、釣りが3回、洗濯が1回、ルアーが2個、フローズンマンゴーがひとつ……」と電卓を睨んで計算をしていたが、「300ドルね」とやけにキリのいい数字だった。

また、来年、ここに来たい! 伝説のガイドと、今度こそ大物を釣りたい!

ぼくは心の底から、そう思った。

■「豪州釣りキャンの旅」連載記事一覧はこちら

12
すべて表示
  • 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)
  • 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)
  • アウトドア誌、ライフスタイル誌などの編集長を経験。2001年にアメリカでキャンピングカーを購入して以来、国立公園を訪ねることをライフワークとする。著書に『アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅』『自分自身を生きるには 森の聖人ソローとミューアの言葉』(ともに産業編集センター)がある。カリフォルニア州シェラネバダ山脈のジョン・ミューア・トレイルを計30日かけて踏破したレポートがデルタ航空機内誌「sky」に掲載され、カリフォルニア観光局のメディア・アンバサダー最優秀賞を受賞。
著者一覧 >

 

 

 

 

 

 

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

 

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS