創業110周年を記念したアニバーサリーモデルが登場
マセラティは2024年11月28日、創業110周年を記念した特別限定モデル「グラントゥーリズモ 110 アニヴェルサーリオ」を発表しました。BEV(電気自動車)の「グラントゥーリズモ フォルゴーレ」をベースにしたモデルで、2つの仕様で合計110台販売されます。この特別限定モデルの特徴を紹介します。
2つの仕様で計110台の限定生産
「グラントゥーリズモ 110 アニヴェルサーリオ」は、マセラティ創業110周年を記念した110台限定の特別限定モデル。ブランドの過去、現在、未来を理想的に橋渡しする象徴となる。伝統と革新の融合、そして「マセラティ フォーリセリエ」による特別な装備が施される。
この特別限定モデルは、2つの仕様でそれぞれ55台ずつ生産される。ひとつは「ラメ・フォルゴーレ」、もうひとつは「ブルー・インキストロ」の専用カラーを採用。どちらも特別な仕上げや「ブラック&カッパー」のディテールを施した専用ホイールが装着される。インテリアには、デニムやブラックのリサイクルナイロン「エコニール」を使用した生地に銅色または青色のステッチが施される。
この特別限定モデルの最大の特徴は、創業110周年を記念して特別にデザインされたロゴにある。トライデントマークに続いて「110」の数字が傾斜して配されたロゴはCピラーに配置され、110年の歴史の中で培われたブランドのダイナミズムと革新性を表現している。
ティーポ フォルゴーレにも同じロゴを配置
同じロゴは、シングルシーターの電気レーシングカー「ティーポ フォルゴーレ」にも使用される。このマシンは、12月7日にブラジル・サンパウロで開催されるFIA フォーミュラE世界選手権シーズン11の開幕戦に参戦。新しいブルーとローズゴールドのカラーリングをまとうマシンのコックピット横に「110」のロゴが配される。
グラントゥーリズモ 110 アニヴェルサーリオは、マセラティが創業110周年を記念して本国で2日間にわたって開催したイベント「トライデント・エクスペリエンス」において公道デビューを果たした。
AMWノミカタ
創業110周年を迎えるマセラティの2024年の活動は、「グランカブリオ」や「GT2ストラダーレ」の発表、フォーミュラEでのレース活動など多岐に及んだ。その中でも、各モーターショーやラグジュアリーイベントにおいて電動モデルであるフォルゴーレシリーズを積極的に展示していたことが印象的である。
電動化モデルは他のメーカーでは独立したモデルとして販売されることが一般的だが、マセラティは同じグラントゥーリズモやグランカブリオの中のパワートレインの選択肢として完全なBEVモデルを提供していることが特徴である。裏を返せば、そのクルマがBEVだとは見た目で判断するのは難しい。これを「クワイエットラグジュアリー」と表現してよいか悩むが、そんなショーオフすることを好まない顧客層やロンドンのような「超低排出ゾーン(Ultra Low Emission Zone)」が指定されているエリアに住む顧客層には刺さる1台になるのではないだろうか。