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トヨタ「GRスープラ」のファイナルエディションは世界300台限定…1000万円オーバーでも争奪必至の「A90 Final Edition」とは?

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TEXT: 萩原文博(HAGIHARA Fumihiro)  PHOTO: トヨタ自動車(TOYOTA)

  • トヨタ スープラ(3.0L)一部改良モデル:シフトノブのリングおよびステッチ(6速MTのみ)、シートベルトに赤色を採用しスポーティさを強調
  • トヨタ スープラ(3.0L)一部改良モデル:運転席にはGRロゴ刺繍を施したシートを採用
  • トヨタ スープラ “A90 Final Edition”:インテリア各部にアルカンターラを奢る
  • トヨタ スープラ “A90 Final Edition”:シートパッドにアルカンターラ素材を使用したレカロ製カーボンフルバケットシートを採用
  • トヨタ スープラ “A90 Final Edition”:室内には強化ラゲッジクロスバーを採用することでボディ剛性を高めている
  • トヨタ スープラ(3.0L)一部改良モデル:フロントにはホイールアーチフラップを追加し、フロントタイヤスパッツの高さを拡大することで前後の空力バランス、ダウンフォースを最適化
  • トヨタ スープラ(3.0L)一部改良モデル:新しいシャシーセッティングに伴いアクティブディファレンシャルの制御を最適化。旋回中のアンダーステアを抑制し、ハンドリングを改善している
  • トヨタ スープラ(3.0L)一部改良モデル:フロントにはホイールアーチフラップを追加し、フロントタイヤスパッツの高さを拡大することで前後の空力バランス、ダウンフォースを最適化
  • トヨタ スープラ “A90 Final Edition”:グローバルで300台限定での発売を予定していて、発売時期は欧州が2025年春で、日本は検討中となっている
  • トヨタ スープラ “A90 Final Edition”:GRスープラ GT4が採用しているKW製サスペンションを採用して限界性能を向上
  • トヨタ スープラ “A90 Final Edition”:10mm拡幅したハイグリップタイヤ、ミシュラン パイロットスポーツ カップ2を採用
  • トヨタ スープラ “A90 Final Edition”:GRスープラ GT4の開発を担当するTOYOTA GAZOO Racing Europeが空力性能開発を担当。モータースポーツ参戦を通じて得た知見と、風洞実験施設を用いてテストを重ね、開発した
  • トヨタ スープラ “A90 Final Edition”:最高出力を387psから435psへ、最大トルクを500Nmから570Nmへ向上させている
  • トヨタ スープラ(3.0L)一部改良モデル:ダックテールタイプのカーボンリアスポイラーを採用
  • トヨタ スープラ “A90 Final Edition”:GRスープラ GT4を彷彿させるスワンネック構造のカーボンリアウイングを装備
  • トヨタ スープラ “A90 Final Edition”:カーボン製フロントスポイラーやカーボンボンネットダクトなどを装着し、接地性とハンドリング性能を向上

寝耳に水のファイナルバージョンの発表

2024年11月28日、TOYOTA GAZOO Racingは、2シータースポーツカーである「スープラ(GRスープラ)」の3Lモデルの一部改良と、特別仕様車「スープラ “A90 Final Edition”」を発売することを発表しました。2019年に復活したスープラですが、突然のファイナルバージョンの発表に戸惑う人も多いでしょう。GRスープラの究極のモデルについて紹介します。

2019年デビューから熟成を重ねてきた

TOYOTA GAZOO Racingは2024年11月28日、「スープラ(GRスープラ)」の3Lモデルの一部改良と、特別仕様車「スープラ “A90 Final Edition”」を発売することを発表した。一部改良したスープラの3Lモデルは2025年初以降発売予定。また特別仕様車スープラ “A90 Final Edition”はグローバルで300台限定での発売を予定していて、発売時期は欧州が2025年春で、日本は検討中となっている。

2019年5月に日本市場に導入された現行型GRスープラは、卓越したハンドリングや安定したコーナリング性能を実現するため、「ホイールベース」「トレッド」「重心高」の3つの要素にこだわりピュアスポーツカーとしての理想を追求したパッケージが特徴。

GRスープラのボディサイズは、全長4380mm×全幅1865mm×全高1295mmと、日本で販売された歴代スープラの中で非常にコンパクトかつワイド&ローのフォルムで、ホイールベースは2シーターと割り切ることにより、初代トヨタ「86」より100mm短い2470mm。加えて、ホイールベースとクルマの中心から左右のタイヤまでの距離であるトレッド比では1.55という、他の量産スポーツカーと比較してもトップレベルの小さい数値を達成した回頭性を発揮する。

さらにGRスープラは重心高にも徹底的にこだわり初代トヨタ 86よりもさらに低い重心高を実現。同時にコーナリング性能にとって重要な要素である前後の重量バランスについてもスポーツカーの理想である50:50を達成している。

GRスープラは3グレードを用意。トップグレードのRZには歴代スープラに採用されてきた3L直列6気筒エンジンを搭載。そしてSZ-RとSZグレードは、2L直列4気筒ターボエンジンを搭載。同じ2Lターボエンジンだが、SZ-Rは最高出力258ps、SZは197psと出力が異なり、トランスミッションは全車8速ATが組み合わされ、駆動方式はFR(後輪駆動)のみだった。

2020年4月にGRスープラは、一部改良を実施。最上級グレードのRZに搭載している3L直列6気筒ターボエンジンの最高出力を387psへと従来モデルより14%向上。さらに、フロント部にブレースを追加し、ボディ剛性の強化を図っている。またサスペンションを再チューニングすることで、コーナリング時の安定性を高めている。

2022年7月には一部改良を行い、シャシー性能をさらに熟成させ、運動性能に磨きをかけるとともに、3L直6エンジンを搭載したRZに待望の6速MT車を設定した。

3リッター直6モデルはさらに走りに磨きをかけた

今回の一部改良でスープラの3Lモデルは、市街地からワインディング、サーキットまで存分に楽しめるよう「さらなる一体感のある走り」を追求。安心・安全のためのブレーキ性能の向上をはじめ、ボディ、サスペンション、シャシー剛性の向上およびチューニングの最適化、空力性能の改善を施している。

一部改良のポイントとして、まずシャシーは、リア床下ブレース構造を強化することにより、ボディ剛性を高めて、ダイレクト感やグリップ感、コントロール性を向上させている。さらにEPS(電動パワーステアリング)の制御を最適化し、ダイレクト感のあるステアリングフィールを実現した。

サスペンションは、状況に応じて減衰力を調整する電子制御ダンパーの特性を見直しつつ、フロントスタビライザーを強化することで走行性能を向上させている。また前後スタビライザーブラケットにアルミ強化品を採用。またフロントコントロールアームに強化ゴムブッシュを、リアサブフレームに強化ゴムマウントを採用することでサスペンションとボディの一体感を高め、正確なハンドリングに貢献している。

ドライブトレインは、シャシーセッティングの変更にともない、アクティブディファレンシャルの制御を最適化。旋回中のアンダーステアを抑制し、ハンドリングを改善している。またブレーキはフロントに大径化したブレンボ製ディスクブレーキを採用し、制動性能を向上させている。

外観では、マットブラックのアルミホイールをはじめ、ダックテールタイプのカーボンリアスポイラーを採用。インテリアではドライバーシートにGRロゴ刺繍を施したアルカンターラ+本革表皮を使用。シートベルトに赤色を採用し、スポーティさを強調している。

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