クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CLASSIC
  • 30年愛用するデイムラー「SP250」になぜ佐藤琢磨やフェリペ・マッサのサインが…? 奇跡的に大火から難を逃れた英国車の半生とは
CLASSIC
share:

30年愛用するデイムラー「SP250」になぜ佐藤琢磨やフェリペ・マッサのサインが…? 奇跡的に大火から難を逃れた英国車の半生とは

投稿日:

TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: 長尾 循(NAGAO Jun)

F1パイロットたちを乗せてパレードしたことも

ご存知の方もいらっしゃるかと思うが、大久保さんは糸魚川クラシックカークラブの古参メンバーでもある。30年以上の長きにわたり地元新潟県の糸魚川市でクラシックカー・イベントの実行委員を務めてきた、その界隈では有名なお方。自らのイベントを切り盛りする一方で、旧車の魅力を広く知らしめるべく他のさまざまなイベントにも積極的に参加している。

なかでも貴重な体験は、鈴鹿のF1日本GPドライバーズパレード。

「鈴鹿でF1が開催される際、F1パイロットたちをクラシックカーに乗せてコースをパレードするんですが、それに何度も参加させてもらいました。初めてパレードを走ったのは2002年。その時は佐藤琢磨選手を乗せました。フェリペ・マッサやエステバン・オコン、ニコ・ヒュルケンベルグを乗せた年もありました」

大火から奇跡的に難を逃れた愛車

糸魚川といえば、2016年12月に発生した「糸魚川市大規模火災」がまだ記憶に新しい。焼損棟数は147棟といわれたこの大火で、じつは大久保さんの自宅も被害に遭われている。しかしこの時、たまたまSP250スポーツは県外の整備工場でメンテナンス中。クルマだけが奇跡的に難を逃れた。その後、市街地の復興とともに糸魚川のクラシックカー・イベントも早々に復活を果たしている。

市井のクラシックカー愛好家たちが自分たちの趣味に邁進し、たまたまその結果として地域の復興・振興にも少なからず貢献する……「糸魚川の大久保さんとデイムラー SP250スポーツ」は、そんなちょっといい話の象徴だったりもするのだ。こんなことを言うとご本人は照れるだろうが(笑)。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

12
すべて表示
  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 1962年生まれ。デザイン専門学校を卒業後、エディトリアル・デザイナーとしてバブル景気前夜の雑誌業界に潜り込む。その後クルマの模型専門誌、自動車趣味誌の編集長を経て2022年に定年退職。現在はフリーランスの編集者&ライター、さらには趣味が高じて模型誌の作例制作なども手掛ける。かつて所有していたクラシック・ミニや二輪は全て手放したが、1985年に個人売買で手に入れた中古のケーターハム・スーパーセブンだけは、40年近く経った今でも乗り続けている。
著者一覧 >

 

 

 

 

 

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS