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彼女のバンデンプラ「プリンセス」は人生初の衝動買い!「愛車に似合う上品で素敵な人になりたいです」

バンデンプラ プリンセス:通称「バンプリ」の魅力は本革シートにウォールナットのインテリア

バンデンプラ プリンセスでピクニックを楽しむ

秋晴れの2024年11月4日(月・祝)に埼玉県秩父エリアの皆野町にて開催された「皆野サンデーピクニック」。会場となったアウトドアサロン「ぼくらのミナノベース」にバンデンプラ プリンセスで参加し、同年代の仲間たちと談笑していたご夫妻に話を聞きました。

愛車に似合う上品で素敵な人になりたい

「このピクニックは、穏やかで幸せな時間を過ごせます。いろいろあるイベントの中でもお気に入りのひとつです」

と答えてくれたのは、バンデンプラ「プリンセス」で参加のオーナー“ゆき”さんと、“りく”さんご夫妻だ。

「このクルマは結婚する前から乗っている私のクルマなんです。バンデンプラ プリンセスはハイヒールと同じようなイメージで少し不便な部分もあるけれど、ピッと背筋が伸びるというか……気分が前向きになるというか。ハンドルを握るたびに、このクルマに似合う上品で素敵な人になりたいと思うのです。このクルマから教えてもらったことがたくさんあります」

と、単なるクルマを超えた素敵な関係を築いている。

バンデンプラは英国最大の自動車メーカーBMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)のブランドのうちのひとつで、ほかにもモーリス、オースティン、MG、ウーズレー、ライレーといったブランドが存在していた。バンデンプラ プリンセスは、この6ブランドから展開された「ADO16」シリーズに所属する。

ADO16シリーズはピニンファリーナによる美しいデザイン、広い室内空間や操縦性、ハイドロラスティックサスペンションによる乗り心地の良さから、1960年代から1970年代のイギリスで最もよく売れた乗用車のひとつ。バンデンプラ プリンセスは本革シートにウォールナットのインテリア、リアにはピクニックテーブルを装備し、「ベビーロールス」とも呼ばれた。

人生初の衝動買い! 震える手で契約書にサイン

“ゆき”さんは、バンデンプラ プリンセスよりも前に購入し、現在も乗っているBMW「ミニ」を通じてさまざまな世代の友人ができ、いろいろなクルマを知るようになり、「クラシックカーに乗ってみたい」と思うようになった。そうしたタイミングで雑誌の特集記事に載っていたバンデンプラ プリンセスの可憐な姿にひと目惚れ。とくに急いで探したわけではなかったそうだが、偶然通りかかったお店で現在の愛車を見つけた。

お店の人も「こんなに程度の良いクルマは多くありませんよ」と、その佇まいから歴代のオーナーたちに大事にされてきたことが伝わってきたという。

「どちらかというと石橋を叩いて渡る性格なので、人生初の衝動買いでした(笑)」

こんなに美しいバンデンプラ プリンセスは二度と出会えないかもしれない……よし、これは運命だ! と自分に言い聞かせ、震える手で契約書にサインしたことを今でも鮮明に覚えているという。

ヒストリックカーで工芸品を探しに全国を旅したい

2人のウェディングフォトには、バンデンプラ プリンセスも参加した。じつは撮影日前日に発電機のトラブルが発生し諦めかけていたそうだが、事情を知り急ピッチで修理してくれた整備工場には本当に感謝しているという。

その電気系のトラブルは持病的にあったもので、なんと“ゆき”さん自身でダイナモをバラして、ブラシを交換するといった作業も経験しているそうだ。

「年に一度くらいの割合でレギュレーターとダイナモを自分で交換していました。プラスアースからマイナスアースになってしまったので、オリジナル度は少し下がってしまいましたが、交換作業から解放されてホッとしています(笑)」

オリジナルペイントなどが残り、かなりオリジナル度の高かった個体でオルタネータ化には悩んだというが、以降はロングドライブにも不安がなくなったという。

夫の“りく”さんは、

「ミニ クーパーのジョン・クーパー・ワークスに乗っていたのですが、バンデンプラ プリンセスに触れていくうちに電子制御のないクルマに乗ってみたくなりました。自分も次のクルマはヒストリックカーにします。夫婦共通して人の温かみを感じられる工芸品が好きなので、このクルマで全国のクラシックホテルを巡りながら、お気に入りのものを見つける旅を楽しみたいですね」

と語ってくれた。バンデンプラ プリンセスと2人の生活はこれからも永遠に続いていく。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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