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大雪に備えて「ワイパーを立てる」「サイドブレーキは引かない」のは本当に正しい!? 冬に駐車するときのお約束の理由を解説します

ワイパーを立てておいたほうが、フロントガラスの除雪が楽なのも確かだ

うっかり忘れてしまうと故障につながる

今週末は西日本には寒気が流れ込むことで真冬並みの寒さとなり、広い範囲で大雪への注意が必要です。さて、雪が降ったときによく見かけるのは、ワイパーを立てて駐車するクルマ。何となくやっている人もいるかもしれませんが、はたしてどんな意味があるかご存知でしょうか。

なぜワイパーを立てる……?

1番の理由はワイパーのゴムが凍結し、フロントガラスに張り付くのを防ぐためだ。その状態では当然ながらワイパーを動かすことはできず、フロントガラスの雪を取り除いてデフロスターを作動させ、凍ったワイパーのゴムが解けるのをじっと待つしかない。力任せに無理やり動かせばゴムの部分が剥がれてしまったり、アームが負荷で変形したりモーターが故障する可能性がある。

さらにワイパーを立てておいたほうが、フロントガラスの除雪が楽なのも確か。ただしクルマを停めている場所が屋根の先端に近いと、落下した雪の重みでワイパーが破損する可能性がある。また輸入車や高級車で採用されることが多いボンネット後端に隠れるワイパーは、スイッチ操作または取扱説明書に記載された手順で格納された位置から引き出そう。

ちなみにワイパーを立てるのを忘れて凍結しても、お湯をかけて強制的に解かすのはやめておきたい。急激な熱膨張でワイパーのゴムどころか、フロントガラスが破損する可能性もある。一刻も早く出発したいときは「解氷スプレー」のような、アルコール類を主成分とするケミカルを使うのが定番だ。

サイドブレーキは引かないほうがいい?

もうひとつ冬のお約束といえばサイドブレーキ。通常なら駐車する際はサイドブレーキを引くが、極端に気温が下がるときは引かないほうがいい。理由はサイドブレーキのワイヤーが凍結し解除できなくなるから。最近のクルマで多く見られるようになった電動式のパーキングブレーキは、エンジン停止やシフトをパーキングに入れると作動することがあるので、取扱説明書などでパーキングブレーキを作動させない方法を調べておこう。

とは言ってもサイド(パーキング)ブレーキをかけなければ、何かの拍子にクルマが動き事故に繋がりかねないのも事実だ。そこでマニュアル車ならギアを1速(現場が下り坂ならリバース)に、電動パーキングブレーキではない場合はギアをPに入れるのがセオリー。できる限りフラットな場所に停めるのは当然として、念のため対角線上のタイヤに輪止めもかけておこう。

サイドブレーキが解除されないまま長時間にわたり走行すると、摩擦熱によりフェード現象やベーパーロック現象が起き、最悪の場合は車両火災という大惨事に繋がる可能性もある。もしワイヤーが凍結すれば対応策は「待つ」しかない。エンジンを始動しある程度の時間が過ぎれば、熱が伝わって解除できるようになるはずだ。サイドブレーキの凍結は目で見て分からないため、凍らせないことが大切と心得よう。気温が氷点下になる予報が出ているときは、上記のような対策をしながら駐車したい。

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