ランボルギーニが4年連続でMovember活動を支援

「Movember（モーメンバー）」という言葉をご存知でしょうか。これは前立腺がん、精巣がん、メンタルヘルス、自殺といった男性の健康に対する問題意識を高めることを目的に、11月の1カ月間、男性が口ひげを生やす活動のことをいいます。ランボルギーニはMovember活動を支援しており、AMWでは以前にもこの活動を取り上げましたが、この他にもさまざまなイベントを実施しました。今回は、2024年に同社が行ったMovember活動を一挙公開します。

世界中で口ひげを生やしたランボルギーニが出現

2024年11月の1カ月間にわたり、「口ひげ」のステッカー貼った1400台を超えるランボルギーニが世界23カ国で「ブル・ラン」のパレードに参加した。同社は4年連続で、2003年にスタートしたMovemberの活動の支援を続けている。

ランボルギーニ社のこの活動のハイライトは11月2日にフロリダ州マイアミで開催されたイベントで、150台以上のランボルギーニがさまざまな場所から会場に集結した。このフロリダ州での取り組みにくわえ、オーストラリア・シドニーのオペラハウスなど、世界的に有名な場所でも行われた。

このパレードは市販車だけにとどまらず、11月にスペイン・アンダルシア州のヘレス・デ・ラ・フロンテーラで開催されたイベント「ランボルギーニ・スーパートロフェオ・ワールドファイナル」では、レースカーも口ひげのステッカーを貼って参加し、コースを走り抜けた。

2024年に新たに導入された取り組みのひとつとして、ランボルギーニ・ミュージアムで催されたイベントも大成功を収めた。この内容は、来場者が容器に入ったクルミの正確な数を当てるというもの。この取り組みは、予防と定期検診の重要性を強調するためにクルミをメタファーとして用い、精巣がんに対する意識を高めることを目的としたものだった。

健康的な職場環境を作る取り組みを実施

ランボルギーニは健康的な職場環境の創出に献身しており、健康診断、情報提供会議、ポッドキャストの配信など、予防的な取り組みを数多く実施している。また11月7日に開催された「ランボルギーニ・デー・ジャーマニー」では、Movember団体の共同創設者でありディレクターを務めるジャスティン・JC・コグラン氏がステージに立ち、自身の経験を語った。

11月末をもってランボルギーニによるMovemberの支援活動は終了となったが、ランボルギーニ社による男性の健康に関する意識向上への取り組みは揺るぎないものであり、1年を通じて継続される。

AMWノミカタ

Movemberはなんともユニークな取り組みであるが、日本ではあまりまだ知られていない。男性版の「ピンクリボン運動」と考えればわかりやすい。2022年、ランボルギーニは、DE＆I（ダイバーシティ、エクイティ＆インクルージョン）への取り組みの一環としてIDEM認証を取得した。これは、自動車企業で初の認証で、男女平等問題に最も配慮している企業のひとつであることを示すものである。

DE＆Iの活動というと、女性や人種の話になりがちだが、従業員の大多数を占める男性にも焦点を当てた取り組みをしている点が素晴らしい。そしてこのようなキャンペーンをきっかけにして、オーナーにブル・ランに参加してもらうことでさらなる関係性を深め、ブランドへのロイヤリティが向上し、かつMovemberの告知という社会貢献活動ができる。一連のイベントを企画できるスマートさも「さすがランボルギーニ」と言わざるを得ない。