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ランチア「ストラトス」にアウディ「クワトロ」など…往年のラリーマシンが「富士モータースポーツミュージアム」に集結! 日本初展示のマカルーゾ財団の名車を見逃すな!

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TEXT: 西川昇吾(NISHIKAWA Shogo)  PHOTO: 西川昇吾(NISHIKAWA Shogo)

  • フィアット X1/9 アバルト プロトティーポ:故・ルイージ“ジーノ”・マカルーゾ氏はこのマシンの開発リーダーを務めた経歴を持つ
  • フィアット X1/9 アバルト プロトティーポ:故・ルイージ“ジーノ”・マカルーゾ氏はこのマシンの開発リーダーを務めた経歴を持つ
  • フィアット X1/9 アバルト プロトティーポ:1974年に参戦を開始しラリーやレースでクラス優勝した
  • フィアット X1/9 アバルト プロトティーポ:F1ドライバーのクレイ・レガッツォーニが、コ・ドライバーのルイージ“ジーノ”・マカルーゾとともにジロ・ディ・イタリア・アウトモビリスティコに出場した実車
  • フィアット X1/9 アバルト プロトティーポ:当時のフィアット経営陣は「X1/9では販促に繫がらない」と判断して本計画を断念、ベース車両を131ミラフィオーリに変更した
  • フィアット X1/9 アバルト プロトティーポ:ルイージ“ジーノ”・マカルーゾ氏がプロとして出場した最後の車両である
  • フィアット X1/9 アバルト プロトティーポ:「実戦で使っていた当時と同じ状態を維持」をモットーに動態保存されている
  • フィアット 131 アバルト Gr.4:FR方式の量販乗用車「131ミラフィオーリ」をベースに開発されたラリー参戦車両
  • フィアット 131 アバルト Gr.4:これは主にイギリスラリー選手権で活躍、1978年のウェールズラリー3位やマンクスラリー5位入賞等でワークス車両の1台として入賞を重ねた実車
  • BMC ミニ クーパー S:クーパー Sはモータースポーツの世界にも革命をもたらした
  • BMC ミニ クーパー S:レースに加えラリーでも活躍し、モンテカルロ・ラリーでは3勝している
  • BMC ミニ クーパー S:これは1966年モンテカルロ・ラリーにBMCワークスチームから出場した車両。翌1967年にはフィンランドの1000湖ラリーで優勝している
  • ルノー 5(サンク)ターボ:量販乗用車由来の1.4Lエンジンにターボを装着してミドシップ化して2シーター化されている
  • ルノー 5(サンク)ターボ:ルーフ後端には大型のスポイラーを備える
  • ルノー 5(サンク)ターボ:太いタイヤを収容するために前後に巨大なオーバーフェンダーをまとう
  • ルノー 5(サンク)ターボ:Gr.Bの公認取得に必要な台数を生産した以降も、ルノーのホットモデルとして継続生産された
  • ルノー 5(サンク)ターボ:これは1981年モンテカルロ・ラリーで、ジャン・ラニョッティにより優勝した実車
  • アウディ クワトロ:モータースポーツの世界にフルタイム4輪駆動方式(4WD)で革命を起こした
  • アウディ クワトロ:クワトロ登場後は、4WDがWRCを席巻した
  • アウディ クワトロ:クワトロは1981年のWRC初戦から投入され、2戦目のスウェーデンで初優勝すると、サンレモ、RACと勝ち進み3勝を得た
  • アウディ クワトロ:これは1982年WRCでアウディ・ワークスチームが使用した実車。1000湖ラリーではハンヌ・ミッコラが、サンレモ・ラリーではスティグ・ブロンクビストがそれぞれ優勝を果たした
  • ランチア ストラトス:ボディはマルチェロ・ガンディーニが良好な前方視界を考慮してデザインした
  • ランチア ストラトス:フェラーリ製V6エンジンを獲得し、ラリー・ドライビングに適した設計のミドシップ・シャシーに横置きに搭載して後輪を駆動した
  • ランチア ストラトス:展示車は1976年から1979年までのヨーロッパのラリーで使用されたマシン
  • ランチア ストラトス:初戦の1976年ジロ・デ・イタリアは、Gr.5仕様で出場した
  • ランチア ストラトス:マカルーゾ財団のマシンのフロントガラス端には、財団のロゴステッカーが貼られている
  • ランチア デルタS4:こちらは以前から富士モータースポーツミュージアムに展示しているマシン
  • ランチア デルタS4:四国自動車博物館より借用しての展示
  • ランチア デルタS4:600psの圧倒的なパワーを誇ったモンスターマシン
  • トヨタ セリカ ツインカムターボ TA64:トヨタがWRC復帰のために開発。頑丈で整備性に優れたFR方式を採用している
  • トヨタ セリカ ツインカムターボ TA64:展示車は、1984年のサファリ・ラリーに優勝したビヨルン・ワルデガルドが運転した実車
  • トヨタ セリカ ツインカムターボ TA64:ターボ車として史上初のサファリ・ラリー優勝車でもある
  • トヨタ セリカ GT-FOUR ST185:展示車両は、1994年にユハ・カンクネンがアクロポリス・ラリー3位入賞時に使用され、翌1995年に日本人初のサファリ・ラリー優勝者となった藤本吉郎が運転した実車
  • トヨタ セリカ GT-FOUR ST185:ドイツとフランスの専門業者によってラリースタート時の状態にレストアされた
  • 三菱 ランサーエボリューションIII:1995年に誕生したランエボIIIは、1989年のギャランVR4以来改良を重ねてきた高トルクエンジンと三菱自動車独自開発の4WDシステムを搭載
  • 三菱 ランサーエボリューションIII:フロントバンパーやリアスポイラーを中心に、冷却性能と空力性能を改善するなど、WRCでの戦闘力向上を図った
  • 三菱 ランサーエボリューションIII:展示車は、1995年のオーストラリア・ラリーで優勝したケネス・エリクソンが運転した実車
  • スバル インプレッサ555:インプレッサは「ターボ付き水平対向エンジン+4WD」による高い戦闘力を有し、1995年、1996年と連続でマニュファクチャラーズ・タイトルを獲得
  • スバル インプレッサ555:1993年の初参戦から1996年の最終戦までに通算11勝を挙げている
  • スバル インプレッサ555:展示車は、 1996年のアクロポリス・ラリーで優勝したコリン・マクレーが運転した実車
  • 企画展に合わせて、イタリア・マカルーゾ財団の創設者、ルイージ“ジーノ”氏の妻であるモニカ氏(右)も来日。富士モータースポーツミュージアム館長の布垣氏(中央)、富士スピードウェイ社長の酒井氏(左)とフォトセッション

企画展「THE GOLDEN AGE OF RALLY IN JAPAN」が2025年4月まで開催中

静岡県の富士モータースポーツミュージアムでは現在、往年のラリーマシンに関する特別展が2024年11月27日~2025年4月8日まで開催中です。その名も「THE GOLDEN AGE OF RALLY IN JAPAN」。この企画展ではイタリアのマカルーゾ財団の貴重なマシンたちが、日本にあるラリーマシンとともに展示されています。日本で見る機会の少ない貴重な車両の展示は、ラリーファンはもちろん、クルマ好きなら必見の内容です。

マカルーゾ財団のマシンが欧州以外で展示されるのは初

今回の企画展「THE GOLDEN AGE OF RALLY IN JAPAN」は、富士モータースポーツミュージアムとマカルーゾ財団の共同企画。マカルーゾ財団とは、フィアット・アバルトラリーチームのコ・ドライバーとして活躍した、故・ルイージ“ジーノ”・マカルーゾ氏が集めたラリーマシンのコレクションを礎に、残された親族が立ち上げた財団だ。展示の初日となる11月27日には、ルイージ“ジーノ”氏の妻であるモニカ氏も現地に訪れ挨拶をしていた。

じつはマカルーゾ財団の管理するマシンがヨーロッパ以外で展示されるのは今回が初めてであり、それだけでも貴重な機会と言える。今回の企画展は親日家であるモニカ氏の「亡き夫のコレクションを日本でも展示したい」という想いから実現に至った。そこにはトヨタ自動車会長である豊田章男氏、もといラリードライバー・モリゾウ氏の協力と賛同もあった。モニカ氏は最初の挨拶で、モリゾウ氏をはじめ今回の企画展実現に協力してくれた人々への感謝を述べていた。

展示中のラリーマシンは全11台

今回の企画展は、静岡県の富士モータースポーツミュージアムの2Fで開催されている。2Fへ上るエレベーターを降りると、数々のラリーマシンが来場者を出迎えてくれる。

今回の展示車両は10台。まず、マカルーゾ財団からは以下の6台だ。

・BMC ミニ クーパー S(1966年)
・フィアット X1/9 アバルト プロトティーポ(1974年)
・ランチア ストラトス(1976年)
・フィアット 131 アバルト Gr.4(1978年)
・アウディ クワトロ(1981年)
・ルノー 5(サンク)ターボ(1981年)

そして日本のラリーカーとして以下の4台。

・トヨタ セリカ ツインカムターボ TA64(1984年)
・トヨタ セリカ GT-FOUR ST185(1995年)
・三菱 ランサーエボリューションIII(1995年)
・スバル インプレッサ555(1996年)

また、四国自動車博物館より以前から借用しているランチア デルタS4も展示されている。

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