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ランチア「ストラトス」にアウディ「クワトロ」など…往年のラリーマシンが「富士モータースポーツミュージアム」に集結! 日本初展示のマカルーゾ財団の名車を見逃すな!

ランチア ストラトス:ボディはマルチェロ・ガンディーニが良好な前方視界を考慮してデザインした

企画展「THE GOLDEN AGE OF RALLY IN JAPAN」が2025年4月まで開催中

静岡県の富士モータースポーツミュージアムでは現在、往年のラリーマシンに関する特別展が2024年11月27日~2025年4月8日まで開催中です。その名も「THE GOLDEN AGE OF RALLY IN JAPAN」。この企画展ではイタリアのマカルーゾ財団の貴重なマシンたちが、日本にあるラリーマシンとともに展示されています。日本で見る機会の少ない貴重な車両の展示は、ラリーファンはもちろん、クルマ好きなら必見の内容です。

マカルーゾ財団のマシンが欧州以外で展示されるのは初

今回の企画展「THE GOLDEN AGE OF RALLY IN JAPAN」は、富士モータースポーツミュージアムとマカルーゾ財団の共同企画。マカルーゾ財団とは、フィアット・アバルトラリーチームのコ・ドライバーとして活躍した、故・ルイージ“ジーノ”・マカルーゾ氏が集めたラリーマシンのコレクションを礎に、残された親族が立ち上げた財団だ。展示の初日となる11月27日には、ルイージ“ジーノ”氏の妻であるモニカ氏も現地に訪れ挨拶をしていた。

じつはマカルーゾ財団の管理するマシンがヨーロッパ以外で展示されるのは今回が初めてであり、それだけでも貴重な機会と言える。今回の企画展は親日家であるモニカ氏の「亡き夫のコレクションを日本でも展示したい」という想いから実現に至った。そこにはトヨタ自動車会長である豊田章男氏、もといラリードライバー・モリゾウ氏の協力と賛同もあった。モニカ氏は最初の挨拶で、モリゾウ氏をはじめ今回の企画展実現に協力してくれた人々への感謝を述べていた。

展示中のラリーマシンは全11台

今回の企画展は、静岡県の富士モータースポーツミュージアムの2Fで開催されている。2Fへ上るエレベーターを降りると、数々のラリーマシンが来場者を出迎えてくれる。

今回の展示車両は10台。まず、マカルーゾ財団からは以下の6台だ。

・BMC ミニ クーパー S(1966年)
・フィアット X1/9 アバルト プロトティーポ(1974年)
・ランチア ストラトス(1976年)
・フィアット 131 アバルト Gr.4(1978年)
・アウディ クワトロ(1981年)
・ルノー 5(サンク)ターボ(1981年)

そして日本のラリーカーとして以下の4台。

・トヨタ セリカ ツインカムターボ TA64(1984年)
・トヨタ セリカ GT-FOUR ST185(1995年)
・三菱 ランサーエボリューションIII(1995年)
・スバル インプレッサ555(1996年)

また、四国自動車博物館より以前から借用しているランチア デルタS4も展示されている。

実際に走行するイベントも計画中!

数多くのラリーマシンをコレクションしているマカルーゾ財団。今回の6台を選ぶのだけでも大変なことだったはずだ。最終的に日本にある車両などを考慮しつつ、各時代を代表するようなマシンがセレクトされた。マカルーゾ財団のマシンのフロントガラス端には、財団のロゴステッカーが貼られている。

それらの中でもモニカ氏が「外すことができない」と語っていたのが、フィアット X1/9 アバルトだ。故・ルイージ“ジーノ”・マカルーゾ氏はこのマシンの開発リーダーを務めた経歴を持ち、彼がラリーマシンコレクターとしての活動を開始した最初のマシンだからだ。そのため、今回の企画展でも最も目立つ、エレベーターを降りてすぐの場所に展示されている。

なお、どのマシンも素晴らしいコンディションとなっていて実際に走行も可能で、「実戦で使っていた当時と同じ状態を維持」をモットーとしている。これを実現しているのはマカルーゾ財団のメンテナンス体制にある。1980年代にアバルトに在籍していたドメニコ・ファザーノ氏が主任メカニックを務め、日々所蔵車両をメンテナンスしている。そして、そのメンテナンスは若いメカニックとともに行うことで、後世にラリーマシンを残して伝承していくために活動しているのだ。

そんな抜群の状態のマカルーゾ財団のラリーマシンたち。企画展「THE GOLDEN AGE OF RALLY IN JAPAN」の実施期間中は、実際に走行するイベントも計画中とのこと。走行イベントはファンも観覧できるような体制を考えているそうで、その情報はSNSで発信されるとのこと。ラリーファンはフォロー&チェックが必須と言えそうだ。

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