ベントレーアメリカズが世界的タトゥーアーティストとコラボ
2024年12月16日、ベントレーアメリカズは世界的に名を馳せるタトゥーアーティスト、キース・バンバン・マッカーディ氏とコラボレーションしたアートカーを発表しました。マイアミ・アート・ウィーク 2024で披露されたこの「ベンテイガ EWB」は、特定の光でタトゥーを自在に消したり戻したりすることが可能な革新的なインクを使用。このユニークなコラボレーション内容を見ていきます。
特定の光で表情を変えるアートカーを発表
キース・バンバン・マッカーディ氏は、多くの著名人の象徴的なタトゥーデザインを生み出してきたアーティストだ。その卓越した才能は、ニューヨークに拠点を置く彼のスタジオ「Bang Bang Tattoo」を通じて世界に名を轟かせている。
マイアミ・アート・ウィーク2024で初披露されたベントレー「ベンテイガ EWB」は、バンバン氏が2023年に発表した、特定の光でタトゥーを自在に消したり戻したりすることが可能な革新的なインク「Magic Ink」を使用してデザインしている。この「Magic Ink」を用いてクルマにペイントすることで、クルマでもアートの“オン”と“オフ”を楽しめる唯一無二のコラボレーションカーとなった。
技術と芸術の融合を体現
クルマ全体に施されたユニークなデザインは、光を浴びるたびにその表情を変え、技術と芸術の融合を体現している。これは、バンバン氏が開発した「Magic Ink」の技術の高さと彼の芸術性、そしてベントレーのパフォーマンスの高さとラグジュアリーなクラフツマンシップを結びつけており、ベントレーならではの想いやディテールを反映した特別な1台となった。
バンバン氏が率いる15カ国35人以上のアーティストは、ひとりひとりの物語をタトゥーアートに刻み込む。このカスタマイズのプロセスは、ベントレーのビスポーク部門のマリナーが手がけるオーナーの情熱と個性を映し出す車両づくりに通じるものがあり、どちらも顧客のビジョンを具現化するための芸術的な追求を体現している。
本コラボによる特注ベントレーが2025年に登場予定
マイアミ・アート・ウィーク2024で開催された「Art in Motion」では、プロジェクションマッピングやUVライトを駆使したインスタレーションなど、五感に訴える体験をゲストに提供した。今回のコラボレーションカーには、ベントレーの卓越したクラフツマンシップと洗練されたデザインが融合したベンテイガ EWBを採用。
「Art in Motion」の発表時には特定の光が照射されると、パフォーマンスの力強さを象徴するダイナミックなアートワークが鮮やかに浮かび上がった。この鮮やかな描写は、ベントレーの洗練されたデザインと見事に調和し、静けさとダイナミックの絶妙なバランスを表現している。
このプロジェクトは、芸術的な革新と自動車の卓越性を融合させ、カスタマイズの概念を再定義する。2025年にはこのコラボレーションによる特注のベントレーが登場予定だ。
AMWノミカタ
タトゥーアーティストとのコラボは意外と思われるかもしれないが、2022年に日本でも同じくアメリカのタトゥーアーティストであるドクター・ウー氏とコラボしたラッピングカーを製作し、ポップアップショールームに長期間展示したことがあった。
日本の入れ墨は反社会的な行為の象徴と受け取られがちだが、タトゥーはもはや自己表現であり、ファッションであり、そしてアートとしてとくに富裕層の間でも浸透していると認識したほうが良いであろう。有名絵画を買うように、有名タトゥーアーティストの作品を望む人は数多い。
今回は新しい紫外線印刷技術を用いた画期的なUV車両ラッピングカーが展示されたが、アート&テクノロジーが融合し、ベントレーの求める理想的なコラボになったと思う。そして、コラボ相手にタトゥーアーティストを選んだことで、ベントレーがひとつ大きな殻を破ったような気がする。