法規に合わせて車両後退時の安全性を向上
スマッシュヒットを続けるトヨタ「ルーミー」、ダイハツ「トール」、スバル「ジャスティ」の3兄弟が一部改良を行いました。改良点は、9インチのディスプレイオーディオの装着と車両後退時の安全性の向上と少ないですが、快適性にも大きく影響します。このモデルの詳細をお伝えします。
登場から8年が経過しても販売台数をキープ
2024年12月9日、コンパクトハイトワゴンの人気モデルであるダイハツ「トール」とトヨタ「ルーミー」が一部改良を実施したと発表した。さらに12月12日には、OEM供給車であるスバル「ジャスティ」も一部改良を行ったと発表。開発・生産しているのはダイハツで、トヨタとスバルはOEM供給されて販売されている。
2016年11月に登場したトール/ルーミー/ジャスティは、リアにスライドドアを採用したスーパーハイトワゴンの小型車バージョンで、スズキ「ソリオ」が独占していたコンパクトハイトワゴン市場に投入されたモデルだ。各車それぞれ標準車と「カスタム」を設定しているのは共通している。
新しいハイトワゴンは、広々とした「Living」と余裕のある走り「Driving」を掛け合わせ、「1LD-CAR」をコンセプトにしている。乗り降りしやすいリア両側電動スライドドアや、子どもが立ったまま着替えられる室内の広さ、多彩なシートアレンジなど、ミニバンの持つ魅力をコンパクトカーに凝縮したプチバンとも呼ばれた。
2018年の一部改良では運転支援システムが向上
搭載するエンジンは最高出力69ps/最大トルク92Nmを発生する1L 直列3気筒DOHCと、最高出力98ps/最大トルク140Nmを発生する1L直列3気筒ターボの2種類(ジャスティは自然吸気エンジンのみ)を用意する。組み合わされるトランスミッションは全車CVTで、駆動方式は2WD(FF)を中心に自然吸気車に4WDが設定されている。
2018年11月に行った一部改良では、運転支援システムが「スマアシII」から「スマアシIII」に進化。衝突回避支援ブレーキの検知対象が歩行者まで拡大したのをはじめ、夜間での歩行者の早期発見に貢献するオートハイビームなどを採用。さらに、前後方のセンサーで障害物を検知して警告音でお知らせするコーナーセンサー(フロント4個/リア4個、接近お知らせ表示付)も標準装備した。
今回の一部改良は車両後退時の安全性を向上
2020年9月には、初のマイナーチェンジを実施した。フロントフェイスのデザイン変更、シート形状、シート表皮の変更といった内外装の変更が行われ、ウェルカムパワースライドドア、スマートフォンなどの充電用USB端子の設置による利便性が向上した。
そして衝突警報機能の検知対象に、同じ方向を走っているバイク・自転車などの二輪車と、夜間の歩行者も追加した衝突回避支援ブレーキ機能、全車速追従機能付アダプティブクルーズコントロールなどを採用した最新の予防安全機能スマートアシストを全車標準装備とした。
今回実施した一部改良では、スマートフォン連携の9インチディスプレイオーディオを標準装備し、同時にリアビューカメラも標準装備され、車両後退時の安全性を向上させている。車両本体価格はトールとルーミーが174万2400円〜229万4600円。ジャスティが216万9200円〜236万9400円(すべて消費税込)だ。