製作期間は約1年、費用は約300万円
当初ボディはFRP製で成形を考えていたが、実際の製作者の助言からフェンダー、バンパーの一部を切断し、新たに鉄板を叩き出して溶接でフォルムを再現した。さまざまな試行錯誤を繰り返し、約1年の製作期間を費やしてレプリカを完成させた。
この約1年間に製作にかかった費用は、約300万円ということだ。もっとかかっていてもおかしくないが、
「この金額で抑えられたのは仲間たちの協力のお陰。もし専門業者に依頼したら、倍では済まない費用になっていたと思います」
と話してくれた。また実際のポインター号も公道仕様として作られていたので、このクルマも車検を通せるように作り込んでいる。ベース車がかなり古いため、陸運局の公認が取れるまで苦労の連続だったらしいが、当時はまだ構造変更、改造申請が現在よりも範囲が広く、正当な理由があれば公道仕様として許可された時代だったこともあり、無事にナンバー取得に成功した。ちなみに現在では、この形状のクルマは認めてもらえないと城井さんは話す。
現在は、ポインター号はイベント用として活躍している。イベント会場までは自走で行く主義ということで、どこかで見かける機会もきっとあるはずだ。さすがにポインター号が突然隣に現れたら、びっくりどころの騒ぎじゃないだろう。城井さんの現在の趣味は、このポインター号で全国各地にある『ウルトラセブン』のロケ地を巡ることだそうだ。
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