ウォータースポットはクリーナーでも落とせない
しかし長年、徹底したウインドウクリーニングを怠ってきたクルマや中古車の場合は、油膜とは別のやっかいな汚れが付いているはずだ。それがガラスに付いたウロコ状のシミ=ウォータースポットだ。これは、シャンプー洗車はもちろん、油膜取りクリーナーでも落とすことはできない。
そこで、筆者がガラスのウォータースポット除去のために何種類かのアイテムを使ってもっとも効果的と感じている、ソフト99のウォータースポット強力除去剤の「ガラスリフレッシュ」の出番である。いわゆる、油膜から撥水剤まで落としてくれるガラスコンパウンドで、専用パッドの使いやすさを含め、イチオシのアイテム。使い方は油膜取りクリーナーと同様で、作業後にガラス表面で水を弾かなくなることの確認と、ウロコの消滅が確認できればOK。ただ、頑固なウォータースポットの除去には、2〜3度の作業が必要になることもある。
こうして油膜やウォータースポットの除去が完了すれば、視界は驚くほどクリーン、透明になるはず。筆者が10年近く乗ったクルマのすべてのウインドウをキイロビンとガラスリフレッシュできれいにしたところ、家族から「ガラスがないみたいにきれい」という声まで上がったほどである。
内側の窓には精製水が有効!
これで年末の愛車のガラスクリーニングは終了……ではない。せっかくウインドウ外側をきれいにしたのだから、気づかないうちに汚れているウインドウ内側もまた、きれいにしないと完了ではないのである。外界にさらされないウインドウ内側って汚れないんじゃないの? と思うかも知れないが、車内で舞ったホコリ、それを吸った湿気、喫煙車ならタバコのヤニなどがベったりと付着する。ウインドウ内側のくもりの原因にもなるのである。
そのウインドウ内側のクリーニングに使うのは、なんと入手が容易で100円程度で売っている「精製水」。水道水で絞ったクロスで拭けばいいじゃん……と思いがちだが、水道水にはナトリウム、カルシウム、マグネシウム、ケイ素に加え、浄水処理で塩素も含まれそれらが不純物となってしまい、かえって拭きムラの原因となってしまうのだ。
作業方法は新品またはキレイに洗ってあるマイクロファイバークロスに精製水を染み込ませ、拭き上げていくのが1番なのである。
こうして愛車のウインドウ外側、内側を徹底クリーニングすれば、新年のドライブも視界すっきり、気持ち良く出発、新年の景色を眺めながらのドライブを楽しめるはずである。
なお、今回のガラスクリーニング作業後から何日か経った後でドライブに出かけるなら、すでにウインドウ面にホコリや雨の跡が付いているはずだから、出発前にガラスクリーナーを使って再度、ガラスクリーニングを行いたい。筆者は拭きスジ/ムラのつきにくいストーナーの「インジブルガラス」というクリーナーを長年、愛用している。短時間で拭きムラなく作業できるので、ドライブに出発前の慌ただしいときでも効率のいいガラスクリーニングが可能になるからお薦めだ。もちろん、新品またはきれいに洗ったマイクロファイバークロスを併用してほしい。