「あれ?」と思ったら道を変える
警察庁の「交通事故の発生状況・月別死傷者数の推移」によると、2021年〜2023年に、最も件数が多かったのは12月とのこと。年末年始は帰省によって交通量が増え、普段は運転しないドライバーもハンドルを握る機会が増える時期です。予防安全のためにも、近寄らないほうがいいクルマの見分け方をお教えします。
危険な匂いがするクルマには近寄らない
12月の交通事故の件数が増える理由としては、冬至を挟んで、日照時間がもっとも短くなる時期で、路面も凍結したり、外気が7℃以下になると夏タイヤが作動温度領域から外れて、グリップ力が極端に落ちることも影響している。路面凍結することがあるなど道路の状態が悪くなる、忘年会・新年会シーズンで飲酒運転が増えることも……。
こんな時期、少しでも事故のリスクを減らすには、危険な匂いがするクルマに近寄らないこと。具体的には下記のような例がその目安となる。
フラフラしているクルマ
直線なのになぜだか真っ直ぐ走れないクルマがいたら、コンビニかガソリンスタンドにでも立ち寄って、大きく距離を開けるようにしよう。居眠りなのか、目線が近いのか、肩に力が入りすぎているのか、パンクしているのか、スマホやテレビを見ているのかはわからないが、一番危険なクルマといえる。最悪、飲酒運転や薬物を使用している人物の可能性もあるので、ルートを変えるなりして、そばにいないようにしたい。
左折なのに右にハンドルを切る「右振り左折」「あおりハンドル」
左折なのに右にハンドルを切ってフェイントをかけるような運転をする人にも近寄りたくない。「右振り左折」「あおりハンドル」ともいわれているが、ウインカーを出しているのと反対方向に動くわけだから、対向車や後続車はドキリとさせられる。本人に悪気はなくても、車両感覚が鈍いのと、周囲への気配りができていない点で、失格級の運転だ。
運転姿勢が悪い
武道やスポーツの世界では、構えを見れば実力がわかるといわれている通り、クルマであればドライビングポジションを見ればドライビングスキルがわかる。
背もたれを倒して、肘を伸ばし、片手でハンドルの頂点を持つ、「片手12時ハンドル」あるいは「ヤンキー乗り」と呼ばれる姿勢などは最悪な例。女性などに多い、背もたれから背中が離れているポジションの人や、メーターパネルに隠れるぐらい、着座位置が低い人も注意。
傷だらけのクルマ
クルマの周囲、バンパーなどに傷が多いクルマは、それだけクルマを擦っているという証拠なので走行中も近寄りたくないし、駐車時もできれば隣は避けること。
レンタカー/カーシェアリングのクルマ
「わ」ナンバーのクルマや、カーシェアリングのシールが貼ってあるクルマも、要注意。普段、クルマに乗る機会が少ない人が運転している可能性があるので、見かけたら車間距離を十分とっておくようにしよう。
ドアミラーを畳んだまま走行
ドアミラーを畳んだまま走り、ルームミラーが変な方向を向いていたら、ほとんど後方や周囲を見ていないドライバーと考えて間違いないので、やはりお近づきにはなりたくない。