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じつはクルマのシートは相当汚れている! 本革やファブリックなど生地別にわかりやすくクリーニング方法を伝授します

レザーシートの場合は、掃除機掛け後、レザーシート専用のクリーナーを使う。その際、使う布はネル布などごく柔らかいものを使うのが鉄則

クルマのシートは驚くほど汚れている

いよいよ2024年も終わりです。年末と言えば、家の大掃除にやっきになる人も多いと思いますが、クルマの外装の洗車はもちろん、室内の大掃除も忘れてはいけません。というのも今年の夏は酷暑で、クルマをスタートさせ、冷房が効くまでは汗だくのままシートに座っていたことになります。よって、車内のあちこち……とくにシートは汗汚れにまみれていると考えていいと思います(酷暑じゃなかった一部地域のクルマは除く)。酷暑の有無を問わず、マメな室内クリーニングをさぼってきたクルマの室内は、かなり汚れていて当然です。そこで今回は、新年を迎える前に行いたい愛車の年末室内クリーニング方法を、シートクリーニングにフォーカスして伝授します。

シートクリーニングは掃除機がけからスタート

クルマの室内クリーニングの基本は換気。晴れた湿度の低い日にドアなど開けられるところはすべて開け、風を通すことが第一だ。シートに染みついたニオイもある程度はやわらぐはずだ。シートクリーニングはまず、掃除機がけからスタート。とくに合わせ目、縫い目の部分、座面と背もたれの隙間は念入りに。その際、柔らかいブラシを使い、ブラッシングしながら掃除機でファブリックの奥、縫い目や合わせ目の奥に詰まったホコリや汚れを吸い取ると完璧だ。

ただし、レザーシートは掃除機のノズルを直接当てるとキズつきの原因になるため、ノズルの先端を少し浮かせて作業し、ホコリ、食べこぼしなどを吸い取ろう。もっとも、ノズルの先にブラシが付いている掃除機なら、それほど神経質にならなくてもOKだ。パンチングレザーの場合は、パンチング穴に詰まった汚れが想像以上に潜んでいるので、とくに念入りに。

2024年の夏の暑さでファブリックシートに染みついてしまった汗汚れは、布製シート専用のムース状のクリーナーを使うといい。白い泡をスプレーして、泡が汚れやニオイを吸着するのを待ち(汚れがひどい場合は白い泡が茶色くなることも)、水で絞ったタオルで拭き上げるだけ。汚れが落ちるだけでなく、洗剤臭の清潔感あるニオイも漂うはずだし、ムース状クリーナーは乾くのも早い。

そして意外と忘れがちなのが、髪の毛が直接触れるヘッドレスト。ここも頭皮、毛髪の汗やヘアケア用品でしっかり汚れているはず。とくに念入りにクリーニングしたい。布製シート専用のムース状のクリーナーには除菌効果のあるものもあり、一石二鳥のクリーニングが行える。

レザーシートは専用クリーナーを使う

汚れが気になるレザーシートの場合は、掃除機掛け後、レザーシート専用のクリーナーを使う。その際、使う布はネル布などごく柔らかいものを使うのが鉄則。ゴワゴワした布で拭くと、かえってレザーを傷めてしまう可能性大だから要注意。そしてレザーに潤いを与えたいのだが、筆者は自動車メーカー純正のレザークリーナーとレザートリートメントを併用。

新車時のレザーシートならではの高級感ある風合い、質感、品質を保つために、ぜひ2段階のケアを行いたい。ここで注意したいのは、クルマのレザーシート用以外の処理後、オリジナルのレザーの風合いとは違う光沢が出てしまったり、ツルツル滑りやすくなるレザーケア用品を使うこと。

滑りやすくなるレザーケア用品を使ってしまうと、シートのホールド性が失われ、危険でもある。これはレザーステアリングも同じ。ステアリングを握った時、手がツルツル滑ったらかなり危ない! よって、できる限り自動車メーカーの純正レザーケア用品を使うのが好ましい(※純正品以外でも、適したケア用品はある)。

シートとサイドシルの隙間もチェック

ちなみにシート本体ではないものの、シートとサイドシルの隙間、シートの下もけっこう汚れているはず。乗降時に持ち込んだ小石や泥、食べこぼし、ホコリなどが入り込んでいる。掃除機のノズルの一番細いパーツを使い、ここもしっかりと掃除機がけをしておこう。筆者の家の掃除機は、付属のもっとも細いノズルでもシートとサイドシルの隙間に入らないため、セイワのIMP301「ハンディマルチブロー&掃除機」を使っている。

掃除機として使用できるクリーナーユニットのほか、ブロー時に使用できるマルチユースノズル、掃き掃除用のブローブラシノズルなど7種類のノズルが付属していて、かなり細いノズルもセットされているので重宝している。ノズルを反対方向に装着する強力なブロー機能を使えばシートの隙間に詰まったホコリも吹き飛ばしてくれるから(要マスク着用)二刀流に便利である。

そうそう、ファブリックシートの掃除方法として、布団叩きのようなものでシートをバンバン叩いてシート内部のホコリ、汚れを浮きあがらせる掃除方法もあるのだが、宙に舞うホコリによる健康被害の心配があるので、やめたほうが無難だ。

最後に、プロに頼む時のシートクリーニング料金だが、keeperの場合、1席6060円(消費税込)とのこと。素人ではどうしても落とせないシミなどがあるなら、プロに頼むのも一考だろう。年末に予約が取れるかは別として……。

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