毎日の通勤で活躍するミニは自家製エアコン付き!
そんなミニのリアのトランクを開けてびっくり。通常はスペアタイヤが収まるスペースには、12Vのリチウムイオンバッテリーなど、なにやらおごそかな装置が搭載されていたのです。これぞ、オーナー古谷さんが語るところの「デチューン」。
「1番高くついたのはこのバッテリー、あとの部品調達すべて合算しても10万円もかからずに完成しました」
そう話すのは、自家製のカーエアコン・システム。
エアコン作動用のバッテリー電力保持のためのオルタネーター設置はもとより、エアコンガス補填、冷気誘導パイプ、リアインナールーフへの排気ボックス設置など、何から何までDIYという、驚きの快適エアコン。人件費はタダとも言えるものなので当然安上がりではありますが、じつは徹底した作り込みがなされています。車内ルーフマットとルーフとの間には断熱材まで潜ませているというのですから、これぞ羽織裏にこそこだわるような、粋というものでしょうか。
ただ単に速くあればいいという性能アップのために施されたマシンチューニングもオツですが、地球の温暖化もあり……。
「毎日の通勤や生活にも活躍してくれているミニですので、エアコンは必需だったんです」
また、ミニを譲り受けたときにはレース仕様的1.3Lエンジンであったものを、1Lバージョンへ換装してあるとも。これぞ古谷さんならではの「デチューン」。生活重視のラリー仕様で、競技中に軽快な車内コンディションが効力を発していたのも事実です。
痛恨のミスコースをするもクラス1位
シリーズ最終戦、アベレージ走行の正解通過タイムとの差が10秒単位の誤差ごとに1ポイント減点となるCクラスでのシリーズチャンピオンを目指していたスタート前の古谷/木下クルーは、「僅差であっても勝敗の行方に大きく関わるクラスでもあるので」と、減点ゼロのパーフェクトランを目指す意気込みを語ってくれていました。が、ラリー中盤にクルーを襲ったのは、あろうことかの痛恨のミスコース。
もはや、ただただ挽回を続けるしかない厳しいアベレージ走行となってしまったのですが、わずかな区間でなんとか凌ぎきる展開となり、ゴールに辿り着けば結果はクラス1位。ミスコースにもめげず戦況を好転に向かわせた車内には、今シリーズにアベレージラリー初参加のクルーが数戦を経て培ってきた絆があったのはもちろんですが、冷静沈着なナビゲーションとドライビングをフォローする車内環境、すなわちエアコンも効力を発揮していたはずなのです。
運転免許証があれば普段乗っているクルマで誰でも参加できるJAF公認のラリーイベント、デイラリーの関東シリーズ。ドラマあふれるモータースポーツですので、あなたの愛車であなた自身のドラマを演じてみてはいかがでしょう。
■JMRC関東デイラリーシリーズ
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