「人々を救う救世主」として活躍
ランボルギーニがイタリアの国家警察の車両として導入されてから、2024年で20年が経過しました。主な任務は臓器搬送で、これまでに200以上の臓器を運び人命救助に貢献してきました。「ガヤルド」に始まり、「ウラカン」、「ウルス」と引き継がれてきたこの重要な車両は、警備や緊急活動をサポートするために特別に設計された特性と先進技術を備えており、パートナーシップの中でさまざまな物語を生んできました。20周年を記念してそれぞれのモデルの物語を紹介します。
合計6台がイタリア国家警察の車両に加わった
ランボルギーニとイタリアの「国家警察」との関係は、2004年にランボルギーニ「ガヤルド」の納入から始まり、魅力的な協力関係は2024年で20周年を迎えた。このパートナーシップにより、イタリア国家警察は高性能車両をパトロールや緊急医療対応に活用し、イタリア全土で200件以上の臓器輸送ミッションを遂行し多くの命を救ってきた。また、安全運転文化の普及を目的とした1500件以上の交通安全教育イベントにも参加している。
「ランボルギーニとの20年にわたる協力は、緊急臓器輸送のような繊細な任務に対する国家警察の取り組みを強化するものです。これは全国移植センターとの緊密な協力で行われ、市民に奉仕するという国家警察の使命の一環を具体化するものです」
そう話すのは、警察署長であり公安総局長のヴィットリオ・ピサーニ長官。
20年以上にわたって、合計6台がイタリア国家警察の車両に加わってきた。それぞれの車両は、警備や緊急活動をサポートするために特別に設計された特性と先進技術を備えている。
ガヤルド 510-4(2004/2005)
2004年にランボルギーニがイタリア国家警察に最初の臓器搬送車として「ガヤルド 510-4」を納入したときから、この協力関係は始まった。このクルマは、先進的な5Lドライサンプ潤滑システム、各シリンダーバンクのデュアルオーバーヘッドカムシャフト、可変バルブタイミング(各シリンダーあたり4つ)、チェーン駆動タイミングを特徴とするV10エンジンを搭載した初の量産ランボルギーニだった。
ガヤルドはローマの交通部隊に配属され、中南部地域のパトロールや緊急医療介入などで約14万kmを走行し、4年間の任務を終えた。交通監視装置を装備したガヤルドは、危険な運転行為を検知し、ナンバープレートを識別し、作戦センターにリアルタイムで画像を送信することができた。
2005年、同じく510-4である2台目のランボルギーニがボローニャ地域で使用されるために納入され、交通安全監視のための同様の装備に加え、緊急の臓器搬送のためにトランクに冷蔵コンパートメントが追加された。
ガヤルド LP560-4(2008)
2008年、初代ガヤルドは、優れたパフォーマンスと先進技術を備えたアップグレード版である「ガヤルド LP560-4」に置き換わった。560psを発生する5.2L V10エンジン、最高の動的安定性を実現するフルタイム全輪駆動、0-100km/h加速3.7秒、最高速度325km/hを特徴とするこのガヤルドの後継モデルは、イタリア国家警察に大いに貢献した。中南部に配属され、主にサレルノ~レッジョ・カラブリア間の高速道路で任務を遂行した。フロントトランクには、臓器を迅速に搬送するための冷蔵室と除細動器も装備され、救急医療活動をサポートし、人命を救った。
日常業務に加え、ガヤルドはローマの伝統的な警察記念日のパレードなど、数々の代表的なイベントに参加し、タルガ・フローリオやミラノ~サンレモ・ラリーなどのヴィンテージカー競技のエスコートカーとしても活躍した。初期のモデルの1台は、2004年と2005年にニューヨークで開催されたコロンブス・デーのパレードに参加しイタリア州警察のカラーを披露した。