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ポルシェやメルセデスのお膝元「シュトゥットガルト」の交通事情…日本と違う交通標識や罰則にはご注意を【みどり独乙通信】

ドイツのシェアサイクル

日本にも馴染み深い自動車メーカーが本社を構える街

ドイツ在住で、モータースポーツを中心に取材している池ノ内みどりさんは、取材のため自動車の街として名高いシュトゥットガルトに滞在中。このエリアのアウトバーンや、日本でも浸透してきたカーシェアリング、街なかにあふれる交通標識など、交通事情について紹介します。

シュトゥットガルト市内のアウトバーンは大渋滞?

自動車の街としても有名なシュトゥットガルト。世界的に有名なメルセデス・ベンツのダイムラーグループとポルシェがこの地に本社を置きます。また、ボッシュをはじめ数多くのサプライヤーも多く、工業の街としてもドイツの経済を支える重要な使命を担っています。

数多くの方が毎日通勤されますので、シュトゥットガルト市内はもちろんのこと、近隣のアウトバーンが大渋滞することも有名です。しかし、シュトゥットガルト在住の友人らに聞いてみると、毎日のことなので大体どれくらいで抜けられるか予測しているので、大渋滞でもとくに困らないと言っていました。

私もニュルブルクリンクやホッケンハイムリンクなどに行く途中にシュトゥットガルト近辺のアウトバーンを通ります。若干空いている日や超激混みの日もありますが、毎回通りながらよくこんな渋滞だらけの道を毎日耐えられるな、と思っていたのですが、意外と地元の方は慣れていると聞いて少し驚きました。

私の自宅近辺も毎日が大渋滞の地帯で、見慣れているとはいえよっぽどではない限り、その大渋滞時間帯を避けて、それより早い時間か渋滞が収まった時間に通るように心がけています。自由業なこともあり、毎日同じ時間に通勤しなければならないという生活サイクルではありませんので、出発時間は自分で調整できるので少しでも皆さんのお邪魔にならないようにと思っています。

カーシェアは目的に合わせて別の移動手段を選ぶことも

さて、ドイツの都市部に10年以上前から急激に増えたカーシェアリング。このシュトゥットガルトの中心地でも数多く見かけました。街周辺で乗るだけなら、駐車がしやすいコンパクトカーが便利ですよね。私も愛車を所有する前にはたまに利用していました。

保険や燃料も入れての料金と考えると安いのですが、走行距離の制限があります。私のように街ではほとんどどクルマに乗らず、もっぱら長距離専門の利用者には合わないかな、と感じました。たとえば行きは電車で行って多めに買い物をした際に、自宅まで荷物を載せて帰るときには大変便利だと思います。

ドイツのカーシェアリングの大半は専用のステーションがあるのではなく、電動キックボードのシェアと同様に乗り捨てなのです。(駐車区間には制限がある場合もあるのでアプリでチェックが必要)

車椅子マークへの駐車違反は罰金とレッカーの対象

そこら中に交通標識があふれているというのもドイツの典型的な風景かもしれません。あまりにも多くあると、どこを見てよいのか困ってしまうこともあります。車椅子マークの駐車場は証明書のない車両は絶対に停めないように気を付けたいものです。

日本だと平気で一般車両が駐車していることもありますが、ヨーロッパでは罰金とレッカーの対象となってしまいます。これには私も申し訳なく苦い経験があり、取材で訪れていたオランダのホテル近辺の縦列駐車区間で、夜遅かったこともあり暗闇で車椅子マークの看板があったことに気づかず停めてしまったことがあります。翌朝になったらクルマがレッカー移動されていました。

警察に電話をしたところ、外国人で土地勘がなくて仕方がないと思われたのか、パトカーでホテルまでお迎えにいらしてくださいました。レッカー移動された場所まではかなり遠く、そこまでの足がまずありません。レッカー代は現金で全額徴収されるとのことで、まずはパトカーでATMまで連れていっていただいてからレッカー会社へ。もう10年以上も前のことですが、当時でも3万円前後の痛い出費となりました。

外国でレンタカーを運転する場合には、とくに車椅子マークも十分ご注意くださいね。以前、警察官の方の首に「姉弟」という漢字がタトゥーで入っていて、「お姉さんがいらっしゃるのですか?」と伺ったところ、とても仲の良いお姉さんなのでタトゥーを入れられたと教えてくださいました。これも日本にはなかなかない文化ですよね。

>>>ドイツ在住池ノ内みどりさんのクルマにまつわるコラムはこちら

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