ドリフトをするためだけに戦闘力重視で仕上げられたキャリイ トラック
FENDERIST(フェンダリスト)とはその名の通り、フェンダーにフォーカスしたカスタムカーショー。2024年は7月20日~21日に愛知県のポートメッセなごやで開催されました。今回はその会場から、スズキの軽トラ「キャリイ トラック」がほぼ原形を留めないほど魔改造されたドリフト仕様マシンを紹介しましょう。
ドリフトのために製作された軽トラベースのデモカー
大阪のカスタムショップ「AMEND(アメンド)」がデモカーとして2024年2月の大阪オートメッセで出展し、その時点では製作中だったスズキ「キャリイ トラック」(以下キャリイ)。現在では、ドリフトや置きイベントなどで活躍しているという。このキャリイは「ドリフトできる軽トラ」として設計・制作されたもので、キャビンとラダーフレーム以外はほとんどオリジナルの面影は残されていない。
「ドリフトをするためだけに戦闘力を重視して作ったクルマになってます。もう本当に大きいカートみたいなデモカーですが、まあサーキットしか走らないですしショーカーとしても、面白いものを見せられたらということで」。
ほとんどの部分がワンオフ製作
AMENDキャリイのボディ構成は、キャビンとラダーフレームを残しパイピングで各部を補強し、着座位置を下げるためにキャビンのフロアをダウン加工。ボンネットとフロントバンパーとサイドアンダーカウルはESB製がセットされ、アオリなどは新規でワンオフ製作しているという。
そしてキャビンの後ろ、本来ならベッドとなる部分にはスズキの2輪車「GSX1300R ハヤブサ」のエンジンを搭載。スロットルボディを現在の向きにしたかったため、本来のチェーン駆動をそのまま採用し、デフの搭載位置の関係からリアの足まわりは「カプチーノ」のものを流用しマルチリンク化されている。ちなみにフロントの足まわりはノーマルだが、ナックル加工などで切れ角をアップしているそうだ。
その他AE86サイズのラジエターをキャビン直後にセットし、油圧サイドブレーキなどもセットされている。今後の課題としては、走行中に油温が上がるため、オイルクーラーに電動ファンをセットすることも考えているという。