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ポルシェ「911」のオープンモデルを試す!「カブリオレ」と「タルガ」は「後期型」になって何が進化した?

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TEXT: 藤野太一(FUJINO Taichi)  PHOTO: PORSCHE AG

  • ポルシェ 911 カレラ カブリオレ:前後バンパーをはじめ、空力向上などのためエクステリアが変更されている
  • ポルシェ 911 カレラ カブリオレ:ホイールサイズは前19インチ/後20インチと、前20インチ/後21インチの2種類を用意
  • ポルシェ 911 カレラ カブリオレ:LEDヘッドライトにはフロントドライビングライトも備わっている
  • ポルシェ 911 カレラ カブリオレ:スタート/ストップのボタンやフルデジタルメーターパネルなどが採用された
  • ポルシェ 911 カレラ カブリオレ:カレラにはスポーツシートを標準装備、タルガはスポーツシートプラスが標準となる
  • ポルシェ 911 カレラ カブリオレ:アクティブ冷却エアフラップなどによりエアロダイナミクスが向上
  • ポルシェ 911 タルガ 4 GTS:ナンバープレート位置が高くなるなど、リアはすっきりしたスタイルに
  • ポルシェ 911 タルガ 4 GTS:エグゾーストパイプはディフューザーと一体化、GTS専用のスポーツエグゾーストシステムが備わる
  • ポルシェ 911 タルガ 4 GTS:GTSのフロントバンパー左右には縦長のフラップが5本ずつ配されている
  • ポルシェ 911 タルガ 4 GTS:ボディサイドには「T-hybrid」のロゴが備わる
  • ポルシェ 911 タルガ 4 GTS:GTSは公道走行可能な911として初のハイブリッドシステム「T-ハイブリッド」が採用された
  • ポルシェ 911 カレラ カブリオレ:ベーシックモデルのカレラ/カレラ カブリオレ。3Lエンジンには、ターボモデルから採用されたインタークーラー、GTS専用だったターボチャジャーなどが備わっている

タルガの魅力はスタイリングのカッコ良さ

現行型ポルシェ「911」の後期型(992.2)が2024年5月に発表され、まずは内燃エンジンの「カレラ」とハイブリッドに進化した「GTS」が登場しました。今回は、欧米で人気のオープンモデル「カレラ カブリオレ」と「タルガ 4 GTS」の走りをお伝えします。

エンジンサウンドが心地よい内燃エンジンのカレラ

2024年5月、現行ポルシェ「911」(タイプ992)の後期型にあたる通称「992.2」のスタンダードモデル「カレラ」と、911初のハイブリッド「カレラ GTS」がワールドプレミアされた。

ひとくちに911と言ってもじつに多くのバリエーションが存在する。今後はカレラ、カレラ GTS、に続いておそらくカレラ Sやターボ、GT3といったグレードが登場することになる。ボディタイプは、クーペ、カブリオレ、タルガがあり、そして2WD(RR)と4WDの駆動方式の違いと、これらを掛け合わせるとバリエーションの数は20以上にもなるはずだ。

日本においては人気のボディタイプは圧倒的にクーペだが、欧米ではカブリオレやタルガといったオープンモデルの人気が高い。なんと全体の半数近くを占めるという。したがって7月にスペインで開催された国際試乗会でも公道ルートはオープンモデルが割り当てられた。

クーペとカブリオレの差を感じることはほとんどない

まずは「カレラ カブリオレ」に乗った。ソフトトップの骨組みはマグネシウム合金製で、リアウインドウはガラス製。幌はブラック、ブラウン、レッド、ブルーの4色と、ブラックにグレーのストライプが入ったものも選択可能だ。50km/h以下であれば走行中でも開閉が可能で、所要時間は約12秒。

カレラのパワートレインは、前期型と同様の3L水平対向6気筒ツインターボエンジンに8速PDKを組み合わせる。エンジンの冷却性能をアップするために前期型ターボ用のインタークーラーを採用。そしてタービンは前期型GTS用のものに置き換えられた。最高出力は前期型に比べて9psアップの394ps、最大トルクは450Nmと変更はない。

しかし、後期型では1500回転以下でも300Nmのトルクを発生し、それを超えるとすぐに最大トルクの450Nmを発生するようにチューニングされているため、動き出しからトルクのつきがいい。ソフトトップを閉じた状態であれば静粛性も高く、まるでクーペのようだ。

信号待ちの合間に幌を開けてみた。オープンにするとボディのねじり剛性が落ち、ステアリングのレスポンスが鈍くなるといったモデルもあるが、911に限ってはまったくない。ワインディングロードを気持ちよく流すような速度域では、クーペとカブリオレの差を感じることはほとんどない。ウインドディフレクターによって風の巻き込みは最小限に抑えられており、何より車内にダイレクトに飛び込んでくるフラット6のエンジン音が心地よい。

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