クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CLASSIC
  • プリンス時代の2代目「グロリア」を14年前に入手! 購入後に判明したニュージーランド仕様の逆輸入車のポイントとは?
CLASSIC
share:

プリンス時代の2代目「グロリア」を14年前に入手! 購入後に判明したニュージーランド仕様の逆輸入車のポイントとは?

投稿日:

TEXT: 酒寄俊幸(SAKAYORI Toshiyuki/gasgraphix)  PHOTO: 酒寄俊幸(ガスグラフィックス)

  • プリンス グロリア:あらゆる箇所に施された煌びやかなメッキが当時の高級車の証し
  • プリンス グロリア:この時代の車両は黒が多いが、この車両はご覧の通りの鮮やかなブルーをまとっているため、佇まいが洋風テイストだ
  • プリンス グロリア:ボディショルダー部には、外周をぐるりと囲むモール。この2代目が“ハチマキグロリア”と呼ばれるゆえんだ
  • プリンス グロリア:装飾性の高いボディデザイン。当時のプリンスとしてのメーカーの威信が感じられる
  • プリンス グロリア:この時代の国産車は、アメリカの車両のデザインをモチーフにしていることが多く、この豪華な造形に憧れるユーザーが多い
  • プリンス グロリア:ボディサイドには「Prince B200」のエンブレムが残る
  • プリンス グロリア:外観ではリアテールの違いが判別しやすいポイント。ウインカーの色が国内は赤だが、これはアンバーとなっている
  • プリンス グロリア:モールの多さや装飾など、ひとつひとつに煌びやかさが演出されている
  • プリンス グロリア:国内仕様はこのプレスライン上に太いモールが装着されているが、こちらにはそれがない
  • プリンス グロリア:1963年に「グロリア・スーパー6」として、国産量産車初のSOHCが採用された直列6気筒G7を搭載する
  • プリンス グロリア:三角窓もこの時代の車両ならではの装備
  • プリンス グロリア:屋根やウインドウなど、各部の造形は現代の車両にはないムダな豪華さに溢れている
  • プリンス グロリア:美しく磨きあげられたホイール
  • プリンス グロリア:国内仕様は白だが、こちらは黒を装備
  • プリンス グロリア:現在も屋内保管されており、インテリアも美しい状態が保たれている
  • プリンス グロリア:取材時点での走行距離は8万4377km。現オーナーの有森健太さんによって、大切に乗り継がれているのだ
  • プリンス グロリア:内装にもメッキが多用されており、最上位機種だったことが窺い知れる
  • プリンス グロリア:ベンチシートには年式相応の汚れはあるものの、破れなどはなく当時の趣きをそのまま残す
  • 1965年式のプリンス グロリアとオーナーの有森健太さん

右ハンドルだから気づかれにくい!? じつは逆輸入車だった

ホンダと日産の経営統合が話題になっていますが、歴史をさかのぼると1966年8月1日に日産は当時のプリンス自動車工業と合併し、今に至る日産自動車が誕生しました。日産を代表する「グロリア」や「スカイライン」は、もともとはプリンスによるもの。そんなプリンス時代の希少な「グロリア」を所有するオーナーに話を聞くと、まさかの海外仕様車とのこと。右ハンドルだけど逆輸入車!? その素性に迫りました。

ネット検索で発見した逆輸入車の2代目グロリア

鮮やかなスカイブルーのボディが、重厚感とはほど遠い爽やかなイメージを漂わせ、肥前浜の駅舎前に佇む姿は、令和のものとは思えないノスタルジーな雰囲気だった。

「高校生の頃にナイキのワッフルトレーナーやコルテッツに興味を持ち、そこから古着やオモチャなど、古い時代の商品に興味を持ったことが旧車への憧れのきっかけでした」

2024年9月22日に佐賀県鹿島市浜町のJR九州肥前浜駅前で開催された「オールドカーIN肥前浜駅」に参加した有森健太さんがプリンス「グロリア」を入手したのは、今から14年ほど前にさかのぼる。雑誌で見て「カッコいい! 欲しい!」と直感したこの2代目グロリア。当時でもすでに現存する個体は少なく、インターネットを駆使して、グロリアの情報を検索しまくっていた時に、たまたま見つけた車両だった。

「日本のクルマ屋さんの投稿だったのですが、最初は逆輸入車であることに気づいていませんでした。しっかりと調べてみると、その時点ではまだ海外にある個人車両で、どうやら現地のオーナーさんから希望者があれば売ってくれる、という話だったのです。僕はこの2代目が欲しかったので、海外仕様であることには特にこだわりはなかったのです(笑)」

各部に国内仕様との違いを発見

有森さんが海外仕様であると気づいたのは、購入することを決意し、正式に注文してしばらく時間が経ってからのことだったそう。車名は「プリンスB200」で、もともとはニュージーランドに輸出された車両だったことが判明。ハンドルの位置が日本と同様の右ハンドルのため、国内仕様との判別ができなかったのだ。

細部を確認すると、このニュージーランド仕様と国内仕様ではやはり一部が異なる。たとえばハンドルの色が国内は白であるのに対し、こちらは黒。ウインカーは国内が赤だが、こちらはアンバーになっている。

また、ボディサイドにモールが装着されているはずだが、この車両には無し。フェンダーミラーの装着位置も異なっているが、これに関してはこの位置が海外仕様なのか、それとも歴代オーナーによるカスタマイズで移設されたものなのか? また、ボディカラーも当時のままなのかどうか? この2点は判別不明とのこと。

「購入してから今まで、大きなトラブルは出ていないですね。苦労したのはガソリンタンクのサビ落としでしたが、単純にタンクが大きくて作業が大変でした。1960年代特有のアメリカ車のようなデザインはやはりカッコいいですよね! ずっと大切にしていきます」

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

すべて表示

 

 

 

 

 

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS