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最初の愛車は堤防決壊で廃車…再びトヨタ「セリカ」を「WRCモンテカルロ仕様」へ! ベースは国内1800台限定のホモロゲモデルでした

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)

  • トヨタ セリカ GT-FOUR RCとオーナーの“SEKI”さん
  • トヨタ セリカ GT-FOUR RC:国内では1800台のみ販売された希少車
  • トヨタ セリカ GT-FOUR RC:インタークーラーも空冷式から、使用環境に左右されにくい水冷式へと変更するなど、戦闘力を高めるチューンナップが施されている
  • トヨタ セリカ GT-FOUR RC:前後フェンダーはワイドタイヤ装着を前提にブリスター化している
  • トヨタ セリカ GT-FOUR RC:フロントバンパーの開口部を通常モデルよりも大きく拡大している
  • トヨタ セリカ GT-FOUR RC:ドライバーネームは自分と娘さんの名前を入れている
  • トヨタ セリカ GT-FOUR RC:ボンネットには、エンジンを効果的に冷却する専用デザインのエアインテーク&アウトレットを装備
  • トヨタ セリカ GT-FOUR RC:5本スポークのホイールを装着する
  • トヨタ セリカ GT-FOUR RC:シートはブリッドを装着。インテリアは綺麗な状態をキープしている
  • 千曲川堤防決壊の当時の凄まじい様子を伝える写真。1台目のレプリカは家ごと完全に水没してしまった
  • 千曲川堤防決壊の当時の凄まじい様子を伝える写真。1台目のレプリカは家ごと完全に水没してしまった
  • トヨタ セリカ GT-FOUR RC:前後フェンダーはワイドタイヤ装着を前提にブリスター化している
  • トヨタ セリカ GT-FOUR RC:エンジンは3S-GTEながらも、RCのみターボチャージャーのタービン排気側ブレードをセラミック製からメタル製に改め、ハイブーストに対して耐久性を高めたタービンを採用

WRCモンテカルロラリー仕様にリメイク

WRC(世界ラリー選手権)において圧倒的な強さを誇ったトヨタ5代目「セリカ」。ラリー制覇を目的として1991年9月に発売された「セリカ GT-FOUR RC」はホモロゲーションモデルとして5000台が生産され、そのうち1800台が日本国内で販売されました。今回は、往年のラリーファンたちを魅了したこのモデルをベースにした、WRCモンテカルロラリー仕様のレプリカを紹介します。

最初のレプリカは堤防決壊で廃車…現在は2台目のレプリカ

トヨタ「セリカ」は1992年からWRCに投入された。ステアリングを握ったのはカルロス・サインツ選手とユハ・カンクネン選手で、日本車初のダブルタイトルを獲得するなど、歴史に残る偉業を成し遂げた。今回紹介する“SEKI”さん(62歳)も、この出来事をきっかけに、圧倒的な強さを誇った「セリカ GT-FOUR」に惚れ込んでしまったひとりだった。

“SEKI”さんは、若い頃はラリー競技に夢中で自らステアリングを握り、地方ラリー選手権にも参戦していた。その昔はトヨタTE71型「カローラレビン」、AE86、AW11型「MR2」をラリー仕様にして競技に参加していたと話す。そんな流れから、就職先はトヨタカローラ店だったという筋金入りだ。

現在の愛車は、1993年の「WRCモンテカルロラリー仕様」として製作したレプリカモデルだ。クルマについて“SEKI”さんに詳しく話を聞いてみると、このレプリカモデルは驚くことに2台目だという。最初に製作したレプリカモデルは2019年10月に発生した長野県長野市の千曲川堤防決壊によって、不幸なことに自宅ごと濁流にのみ込まれ水没。水が引いて泥だらけの状態になってしまった愛車の修復を試みようと思ったが、その損傷の度合いが考えていたよりもひどく断念することに。2020年2月に廃車し、再び同じ仕様のクルマを作ろうと現車両を2020年3月に購入し、新たに製作し直したモデルということだった。

希少なホモロゲーションモデルをベースに製作

“SEKI”さんのWRCモンテカルロラリー仕様のすごいところは、その再現性以外にも、ST185型セリカ GT-FOUR RCをベース車にしている点だ。セリカファンなら知っていると思うが、このRCは最強ラリーコンペティションモデルとして、世界で5000台、国内では1800台のみ販売された希少車である。

エンジンは3S-GTEながらも、RCのみターボチャージャーのタービン排気側ブレードをセラミック製からメタル製に改め、ハイブーストに対して耐久性を高めたタービンを採用。インタークーラーも空冷式から、使用環境に左右されにくい水冷式へと変更するなど、戦闘力を高めるチューンナップが施されていた。

また、エクステリアではフロントバンパーの開口部を通常モデルよりも大きく拡大。ボンネットには、エンジンを効果的に冷却する専用デザインのエアインテーク&アウトレットを装備。前後フェンダーはワイドタイヤ装着を前提にブリスター化され、標準ボディと比べて40mmワイドの全幅1735mmとなった。

カストロールカラーによって当時の懐かしい記憶を思い出させてくれる“SEKI”さんのセリカ GT-FOUR RCのWRCモンテカルロラリー仕様。苦労を重ねて再び作ったこのクルマは、こだわり抜いただけに現状で大満足。現在の使い方は、オーナーズミーティングやイベントの時に乗る程度。このクルマは本当に大好きなので、今後はコンディションをキープしたまま大切に乗り続けていきたいということだった。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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