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「365GTB/4デイトナ」の出没情報を聞いて張り込み! フェラーリへの憧れは遅効性で人生を変えてしまいました【極私的スーパーカーブーム】

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 武田公実(TAKEDA Hiromi)/Courtesy of RM Sotheby's

初めての愛車はベルトーネデザインのフィアット X1/9

そんな筆者のなかで、スーパーカーブームの私的影響が明確になるのは、むしろ大学生になってからのことだった。いわゆる「大学デビュー」を経て、初めての愛車を手に入れるにあたりMG「ミジェット」や「MG-B」と比較して悩んだ挙句、同じ小型スポーツカーでもスーパーカー的な要素があるフィアット「X1/9」を購入してしまう。

この時代におけるホントの陽キャならば、当時の学生の憧れの的だったホンダ「プレリュード」やトヨタ「ソアラ」あたりに食指を伸ばすところながら、ここへ来てもフィアット X1/9に飛びついてしまったのは、フェラーリ好き。スーパーカー好きのクルマオタクとなっていたからに相違ないだろう。

また、フェラーリの生まれた国をこの目で見たいと思い、学生のうちから幾度となくイタリアに貧乏旅行を繰り返し、電車とバスを乗り継いで「マラネッロ詣で」も果たすことができたのだが、それも普通の学生からしてみたら、ドン引きされてしまいそうな行動に違いあるまい。

さらに4年生になって就職活動が始まると、いくつかの総合商社を回った結果として、当時はフェラーリの日本総代理店だった「コーンズ&カンパニー・リミテッド」に就職。実を言えば、ほかの部門を希望していたのに自動車部に配属されたあたりから、この世界で生きてゆこうと腹をくくる。

そして、その後のイタリア留学からブガッティへの再就職に至るまでの行動はすべて、小学生時代のスーパーカーブーム以来ずっと培われてきた志向性によって導かれたものと考えられなくもない。

すなわちこれらはすべて、遅効性の私的スーパーカーブーム。今では、そう思うのである。

>>>それぞれの【極私的スーパーカーブーム】はこちら

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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