サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

ジープ「レネゲード 4xe」はアクティブな趣味人にピッタリ!「ゴルフ好き」も「キャンプ好き」も「釣り好き」も満足できる1台でした【AMWリレーインプレ】

ジープ レネゲード 4xe:ひと目でジープとわかるフロントマスク

車重をものともしないEVの力強いパワー

AMW編集部員それぞれの目線で試乗車の印象をレポートする「AMWリレーインプレ」の番外編は、ジープ「レネゲード」。同ブランド初のコンパクトSUVであり、さらには2020年に同社初のPHEVモデルとして追加された「レネゲード 4xe」に乗ってみて、その魅力を探ってみました。

ジープ初のプラグインハイブリッドを採用

ジープ「レネゲード」は、フィアット「500X」と同じプラットフォームを使用したモデルで、ジープ・ブランド初のスモールSUVとして2015年7月に登場。ジープ伝統のパワフルなデザインとオフロード性能を受け継ぎながら、都市部に適したボディサイズを採用しつつ、野性的かつポップさを取り入れているスタイリングが特徴的だった。

パワートレインは、日本導入当初は1.3L/6速DCT/FFの「リミテッド」と、2.4L/9速AT/4WDの「トレイルホーク」という2種類を用意。トレイルホークにはジープらしい、オンデマンド方式の4WDを採用したほか、走行モードを選べる「Jeepセレクテレインシステム」を装備したことで高水準のオフロード性能を兼ね備えた。2019年2月にはマイナーチェンジが施され、フロントフェイスのデザインが一新。フロントヘッドライトとリアコンビネーションランプは「ラングラー」にインスピレーションを得た意匠に変更されている。

そして2020年8月7日にジープ初のプラグインハイブリッド「レネゲード 4xe」がデビュー。従来の1.3Lガソリンターボに電気モーターを組み合わせることで、ジープならではの4×4性能をさらにパワーアップし、環境にも優しいモデルとなった。

現在日本でカタログモデルとしてラインアップしているのは、ICEの「リミテッド」とPHEVの「リミテッド 4xe」、「トレイルホーク 4xe」の3モデル。今回はレネゲード リミテッド 4xeを借り出し、まずはいろいろと確認をする。

パワートレインは、最高出力131psを発揮する1.3Lの直4ターボエンジンに、フロント45ps/リア60psの電動モーターを組み合わせていて、システム全体の最高出力は191ps(トレイルホーク 4xeでは239ps)、最大トルクは270Nmを発生し、電子制御式6速オートマチックを組み合わせている。



インテリアは、ブラックを基調としたシックな室内空間を提供する。シートとステアリングには、本革を採用し高級感を演出している。さらに、標準装備でヒーテッドステアリングホイールやフロントシートヒーターを備えているのもうれしい。

ダッシュボード中央には、8.4インチタッチパネルモニターが備わり、メーターにはフルカラー7インチマルチビューディスプレイを備える。もちろん、Apple CarPlayおよびAndroid Autoにも対応していた。

状況に応じて選べる3つのモード

さっそくドアを開け、シートに腰を下ろす。ガソリンエンジンと電気モーターを制御する3つのドライブモードを搭載した「4xe」は、モーターからの動力を自動制御する「HYBRID」モード、電気モーターのみの「ELECTRIC」モード、バッテリー消費を抑えながら充電する「E-SAVE」モードがある。

まずはHYBRIDモードで走り出すと、モーターのみでスーッと動き出す。スピードを乗せていくとエンジンが掛かり、さっきまで電気で走っていたことを忘れさせてくれる。途中、開いた車間が生まれたのでグッとアクセルを踏み込むと、ほどよくターボが効き、グイグイと前に引っ張ってくれる印象を受けた。

続いてELECTRICモードを試す。出足もスムーズで、ロードノイズ以外はなにも聞こえないほどの静かさを感じてしまう。思わずお気に入りの曲をかけて、ついつい右足に力が入ってしまうほどだった。どこから踏んでも力強いパワーを送り出すのは、さすが電気! と思わせてくれる。とても1790kgの車両重量とは思えぬほどの加速を見せつけてくれた。

11.4kWhのリチウム電池に蓄えた電力は、最高航続距離50km(WLTCモード)なので近所の買い物やドライブ程度であればガソリンを節約して走ることができるのも嬉しい。

ここまで使い込んだバッテリーの充電をするべく、「E-SAVE」モードに切り替え、今度はクルマの特徴を感じるためにじっくりと走らせてみる。

しなやかな足まわりがしっくりくる

乗り始めに感じたステアリングの軽さは次第に慣れ、距離を刻むにつれて妙にしっくりくる。まるで、するめやあたりめを噛んでいるように、時間が経つほど良さがわかってくるようだ。しなやかなサスペンションは、クルマの動きがよくわかり、コーナリングでスーッとステアリングを切り込むとほどよくロールしながら旋回をしていく。悪路走破性を考えると、このぐらいのしなり感がないと路面を掴むことができないことが容易にわかる。

かたまり感のある四角いボディデザインは、四隅がしっかりとわかりやすいため車幅が1805mmでも車幅感覚が掴みやすい。東京の下町の狭い路地で他車とすれ違うといったシチュエーションでもビビることなく走行することができた。

ちなみに安全機能面も充実している。側方や後方の死角に車両がいるときにミラーで知らせてくれるブラインドスポットモニター/リアクロスパスディテクション、車線逸脱警報プラス、前面衝突警報(クラッシュミティゲーション付)、アダプティブクルーズコントロール、エレクトロニック・スタビリティ・コントロール、リアバックアップカメラ(アクティブグリッドライン 表示機能付)などなど。リアバンパーに内蔵されたリアパークアシストは音で後ろの障害物を教えてくれる。

では実用性はどうだろうか。後席に40:20:40分割可倒式リアシートを採用しているため融通が効き、荷物の組み合わせに応じてアレンジすることも可能だ。リアシートを倒した場合のカーゴスペースは、最大約1440Lを実現する。そこで、今回も友人のKくんに登場していただき、助手席ちょいインプレをお願いしつつ彼の8.5インチのゴルフバッグを積み込んでみた。

ライフスタイルを楽しむ相棒にピッタリ!

「迎えに来てくれたとき、お! かっこいいって思った。全体のフォルムにかたまり感があっていいね。丸目2灯の可愛らしさのなかに縦7本のグリル、そんなところにジープらしさがあってデザインが好みだなぁ。運転席に座ると目線が高くていいね。座った感じがものすごく自分好み。助手席に乗って少し走ってもらったけど、どんなドライブシチュエーションでもドンと来いって印象を受けた。

肝心のゴルフバッグは、さすがに後席を倒さずには……無理だったけど、片側のシートを倒せば載せられるから問題ないね。個人的には腰を曲げずにラゲッジスペースにバッグを載せられるのは嬉しいね。ゴルフだけじゃなくても、例えばアウトドアギアならテントやタープも載せやすそうだし、釣りをする人なら荷室のアレンジ次第で竿やウェダーを載せてカーライフを楽しめるよね」


Kくんの話を聞いていると、レネゲードはライフスタイルを楽しむための相棒といった表現がぴったりだなと思いながら帰路につく。ここまで走ってきて、気になる燃費は一般道で11.7km/Lとなった。

今回はスケジュールの関係もあり、都内近郊しか走ることができなかった。もし次に試乗する機会があれば趣味であるサウナ、それも大自然の中で楽しめるテントサウナを河原に持ち込み楽しみたいなんて妄想も膨らませてくれた。アクティブライフの相棒としては最高の1台かもしれない。

モバイルバージョンを終了