使い方を間違えると迷惑でしかない!
冬将軍が到来し、各地で雪が降り出しています。こうした雪のときに頼りになるのが「フォグランプ」です。フォグランプは保安部品ではないため装着義務がなく、装着されていないクルマやオプション扱いになっているクルマも多いですが、濃霧や雨、降雪時には重宝するアイテム。ただし、正しい使い方を知らない人も多いので、ここでフォグランプの使い方をあらためてお伝えします。
フォグランプを使うタイミングとは
フォグランプは直訳すると「霧灯」になる。つまり霧が出たとき役に立つアイテムだ。
フォグランプはヘッドランプより低い位置に設置することが保安基準で定められているため、足元を広く照らすのが特徴で、ヘッドライトよりも乱反射が起こりづらい設計になっているからだ。
とくに黄色のフォグランプは、霧の中でも光が透過しやすい利点がある(フォグランプの色は、保安基準によって前部霧灯が白色または淡黄色、後部霧灯=バックフォグは赤色に限定されている)。また、雨や雪が降っていて視界が悪いときも、被視認性を高められるので、積極的に使用するのがおすすめだ。
晴天時や常時点灯はNG
フォグランプは上記のとおり、悪天候時や荒天時に点けるための補助灯。そのため、天気がいいときに点灯するのはNGとなっている。視界の良いときに点灯すると、対向車や先行車が眩しく感じるので、非常に迷惑となる。とくにバックフォグは強烈に明るく、後続車のひんしゅくを買うので、悪天候時以外の点灯は厳禁だ。
フォグランプを点けたときは、メーターパネル内にフォグランプマークが表示されるので、これを見落とさないこと。フロントフォグランプのマークは、半月型の図形から斜め下に向かって、横の線が3本並んで、それに縦の波線が1本重なった形だ。
リアフォグランプのマークは、横の線が3本まっすぐ並んで縦の波線が1本重なったものになる。繰り返しになるが、リアフォグランプは悪天候時以外、絶対に点けないこと。晴天時はこのリアフォグランプが点いていないことをよく確認するようにしたい。
フォグランプのみ点灯も禁止
夜間にヘッドライトを点灯せずにフォグランプだけで走行すると「無灯火違反」となり、違反点数1点と6000円の反則金(普通車)が課せられる。その他、フォグランプについては保安基準で下記のようにある。
・前部霧灯は同時に3個以上点灯しないよう取り付けられていること。
・地上0.25m以上0.8m以下の高さに設置し、すれ違い用前照灯(ロービーム)より高い位置に設置しないこと。
と定められているので、ラリーカーのようにたくさんのライト(ライトポッド)を取り付けるには、配線上の工夫や、フォグランプではなく、作業灯として取り付ける必要があるので要注意。
悪天候時に頼りになるフォグランプだが、使い方を間違えると必要以上に明るく、まぶしくなり、周囲のクルマに迷惑をかけるので、ルールとマナーに則って、正しく使いこなすようにしたい。