TCCS、ECT、TEMS、エレクトロマルチビジョンなど最新技術のオンパレード
トヨタ初代Z10型「ソアラ」は、アメリカなどの海外で支持される2ドア高級パーソナルクーペを目指して開発されました。結果的には、2代目までは日本国内のみの販売に留まりましたが、当時の最新技術を満載したことでトヨタのブランドイメージを向上した立役者のひとつでした。そんなソアラを手に入れた、藤内和哉さんの愛車に迫ります。
ドリ車、欧州車を経て旧車の世界へ
トヨタ「ソアラ」を手に入れる前は、欧州車ばかり乗り継いでいた藤内和哉さん。さらにその前は、ドリフトを楽しんでいたという。ドリ車、欧州車という方向性が異なるジャンルを楽しんだあとに辿り着いたのが、いわゆる日本の旧車というカテゴリーだった。
「VW ゴルフ4、ボルボ V70ワゴン、メルセデス・ベンツ S124のTEを排気量違いで2種類乗り継いで、このソアラに乗り換えました。2年がかりでこの個体を見つけてようやく旧車オーナーになれました」
この車両に出会ったのはちょうど4年前。トヨタ「セリカXX」かソアラの2択で悩んでいたが、某中古車サイトで近隣の店舗にソアラの在庫があるのを発見。ガレージ保管で2年ほど眠っていた車両だったそうで、サスペンションやホイールといった足まわりは変更されていた車両だった。
数々のトラブルに遭遇しても、仲間とのツーリングが楽しいクルマ
「購入したその日に足まわりは自分の好みに変更しちゃいました(笑)。そこからさらに少しずつ変えていますが、それよりもエンジンや燃料計など、いろいろとトラブルが起こるのが大変でしたね」
両側の窓ガラスがドアパネル内に落下、スピードメーターの不具合、燃料の詰まり、エアコン故障など、トラブルを挙げていったらキリがない。エアコンは一応修理済みだが、出てくる風は微風。夜になってようやく、「ちょっと効いているかな?」というレベルの状態だと話す。
「このソアラでさえ、すでに部品を探すのが大変な車種になっていますから。新品パーツを注文すると、これが最後の1個だよと言われることは当たり前ですし。中古部品などは仲間も含めて、旧車好き同士の取り合いみたいな状態になっていますよ(笑)」
低くても走りに支障が出ないようにエンジンやメンバーを上げ加工済み。フェンダーは純正らしさを損なわないように叩き出している。ライトカバーなどこだわりのパーツを付けて、友人たちとツーリングを楽しんでいる藤内和哉さんだった。
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