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懐かしの「族スタイル」はデッパとオバフェンで主張! リバティーウォーク「街道★ワークスR32スカイライン」は80年代を象徴する改造が盛り沢山でした

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)

ビス止めオーバーフェンダー+弁当箱シルエットで仕上げた

今回披露された「街道★ワークスR32スカイライン」は、そんな自由な改造を楽しんだ時代を忘れてほしくないという意味も含め発表された1台。以前に加藤会長は次のようにコメントしている。

「自分たちが先輩から教わったように、何がカッコよくて何がカッコ悪いのかを後世に伝えることが、自分自身のモチベーションを高める原動力になっているのは間違いない。自分がいいと思うことを貫いてやっているだけ。好きなことを自由にやって、それが世の中に認知されるくらい浸透していったら最高でしょ。幸い、日本ではあたり前だった族文化も海外ではまったく知られていなかった。チューニング先進国なんて言われる日本だけど、まだ見たことのない改造文化がある。まだこんなスタイルがあったのか! パッと見たときの大胆かつクールな暴走族スタイルは、海外に出ることで大きく開花する。なぜなら、自分にとって1番カッコ良いスタイルだと思っているからなんだ」

カスタムにおけるクールさの基準はいろいろあっていい。その方が面白くなる。リバティーウォーク加藤会長は、そうした発想から、あえて今回、ビス止めオーバーフェンダー+弁当箱シルエットのR32スカイラインを発表したわけだ。

フロントのデッパに加えてロングノーズを組み合わせる

スカイラインといえばリバティーウォークでは、以前にもトミカ・スカイラインをモチーフにER34スカイラインをベースのマシンを製作している。あのマシンはモータースポーツにおけるグループ5のカテゴリーに合わせたスーパーシルエットのスタイルを纏っていたが、この「街道★ワークスR32スカイライン」は「THE族」といわんばかりの外装パーツを装着。特にフロントのデッパに加えてロングノーズの組み合わせは、1980年代ならではの族文化を象徴するポイントにもなっている。

そして、カラーリングもレーシングラインに加えてボンネットには星ではなく「BOUSOU-ZOKU-STYLE」のBに星を交えた遊び心も面白い。いわゆる族車としての王道と呼ばれる組み合わせではあるが、リバティーウォーク加藤会長プロデュースとなると、大きく印象が変わり、このスタイルもカッコ良いマシンの新基準として我々の中に記憶されることだろう。きっと、こんなクルマはじめて見たというカスタム好きにとっては、逆に斬新なフォルムのクルマに見えるはずだ。

加藤会長が海外で日本の伝統的なカスタム文化を伝えようとしたように、今度は、昔のカスタム文化を知らない若い世代に向けて、新たな価値観とその目を養うべく、この街道レーサースタイルを今回発表したのかもしれない。

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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