リアにもパイプフレームを取り入れた
また、オフローダーのイメージを高める意味では車高も重要で、このアリアの場合は、EV配線にゆとりがなく、リフトアップ可能な限界値を測定。その割り出しから、スプリングによって10mmアップさせると、今度はアームの角度がキツくなり、走行性能に影響を与える領域に。そこで、サスペンションメンバーにブロックをかませることで車体全体をリフトアップさせてアームの角度を適正化。同時に、EVカーならではの配線の取り回しも考慮し、無理が出ないギリギリの範囲を見極め、どうにかアップスタイルを実現させたということであった。
また、このクルマは、一般的なオーバーランダーとは違い「アドベンチャー的要素」を表現するために、リアの作り込みもパイプフレームを一部に取り入れたダイナミックなデザインを採用している。豪快に野営をしながらアドベンチャーな旅を楽しむパッケージングを想像させるように、あえて荷台をオープンスタイルにしているのがポイントだ。これは、アリアがクロカンであり、オフローダーであり、アドベンチャーカーであることを主張するためにスタイル上で欠かせない要素だったとか。
EVカーでの遊び心満点なアクティブオフロードスタイル。見方を変えれば、EVプレランナー仕様といえるカスタムのアプローチは、今後のEVカーに対する考え方を大きく変えてくれるかもしれない。