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トヨタ「iQ」ベースの寸詰まり「GRヤリス」の心臓が凄かった! 200馬力のカワサキ「Ninja ZX-14R」のエンジンをFRで搭載…学生たちの苦労とは

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)

  • 埼玉自動車大学校 YARIS Jr χ:サスペンションはBLITZ DAMPER ZZ-Rを装着している
  • 埼玉自動車大学校 YARIS Jr χ:ルーフもカーボン調になっており、細部に至るまでレーシーな印象
  • 埼玉自動車大学校 YARIS Jr χ:ホイールはWORK エモーションRS11。サイズはフロント16×8.0J/リア16×9.0Jで、ブリヂストン製タイヤはフロント205/50R16/リア225/45R16
  • 埼玉自動車大学校 YARIS Jr χ:ガレージ・ベリーのフロントリップスポイラーとサイドステップが装着されている
  • 埼玉自動車大学校 YARIS Jr χ:ロールケージはワンオフで造ったもの。車両の制作は9月の終わりぐらいから始めて、12月の半ばに終了
  • 埼玉自動車大学校 YARIS Jr χ:ヴィッツの4WD仕様からリアのホーシングとプロペラシャフトを移設し、RRからFRに変更した
  • 埼玉自動車大学校 YARIS Jr χ:ステアリングはSPARCO R383 CHAMPION。6速MTはリターン式で、シフトノブを前側に動かすとアップする
  • 埼玉自動車大学校 YARIS Jr χ:フルバケットシートはBRIDEのZETA IVで、SPARCOのレーシングハーネスをセット
  • グッドスマイル 初音ミク AMG:特別講師の谷口信輝選手がドライブするグッドスマイル 初音ミク AMGも展示
  • グッドスマイル 初音ミク AMG:SUPER GTのGT300クラスに参戦しているマシン
  • 埼玉自動車大学校 ミクチーノ:グッドスマイル 初音ミク AMGをスズキ カプチーノをベースとしてスケールダウンしたカスタムカー
  • 埼玉自動車大学校 ミクチーノ:サスペンションはRG HSダンパーで、ブレーキはプロジェクトμのレーシング999。タイヤはダンロップ DIREZZA Z3(前後とも165/55R14)
  • 埼玉自動車大学校 YARIS Jr χ:ボンネット内に納まっているカワサキ Ninja ZX-14Rの水冷直列4気筒ユニット。全域がパワーバンドだ
  • 埼玉自動車大学校 YARIS Jr χ:トヨタ iQがベースで、GRヤリス顔になっている。超コンパクトボディだ

埼玉自動車大学校の最新作は「YARIS Jr χ(カイ)」

世界最大級のカスタムカーイベントである東京オートサロン2025が2025年1月10日~12日に開催されました。日本独自のカスタムカー文化を発信する「クルマの祭典」として定着し、国内外の自動車ファンが大挙して来場するビッグイベントは、自動車について学ぶ学生たちにとっても晴れの舞台。今回は埼玉自動車大学校のブースで見かけた全長3mの小さなトヨタ「GRヤリス」、じつは中身は「iQ」というカスタム・スポーツカーを詳しく紹介します。

GRヤリス顔のトヨタ iQにカワサキ Ninja ZX-14Rのエンジン搭載

埼玉自動車大学校は、東京オートサロンにおいて数多くの受賞歴を誇っている。参考までに記しておくと、2005年に「Codyssey」がコンパクトカー部門の最優秀賞、2008年に「POPPA」がコンセプトカー部門の優秀賞、2010年に「“MOTO” SUPRA」がコンセプトカー部門の優秀賞、2013年に「SIAT500」がKカー/コンパクトカー部門の最優秀賞、2016年に「でんどう虫Z」がエコカー部門の最優秀賞を受賞しているのだ。

そのようなカスタムカーの祭典における注目校が今年も面白いカスタムカーを展示した。参考出品したそのクルマの名は「YARIS Jr χ」で、最後の「χ」はギリシャ文字のカイだ。

カイという音の響から「改」なのかな?と思い、制作を担当した学生に質問してみたら、やはりそうだった。

「このクルマは東京オートサロン2022に出展したYARIS Jrのリメイク版ということになります。2022年のときはボディカラーが赤で、カスタムボディ科が制作しましたが、今回、駆動系を新しくしたので総合車体整備科の3名が担当しました」

どこをどうイジったのかを聞いてみたら、スゴイことをやっていた。「YARIS Jr」は全長3mのプレミアム・コンパクトカーであるトヨタ「iQ」(2009年式)の超小型ボディにトヨタ「GRヤリス」の顔とお尻をスワップ。

外観だけではなく、中身にもこだわり、パワートレインとして最高出力200psを誇るカワサキ「Ninja ZX-14R」の1440cc水冷直列4気筒ユニットを搭載。マイクロ・コンパクト・スポーツカーになっている。

RRからFRに変更したカスタム・スポーツカー

今回の東京オートサロン2025で披露するに際し、ボディカラーを赤から黄色にしつつ、駆動方式をRRからFRに変更。トヨタ「ヴィッツ」の4WD仕様からリアのホーシングを拝借し、プロペラシャフトを加工して水冷直4ユニットのスプロケット部分に接続したらしいのだ。

「RRだったYARIS Jrのときはチェーン駆動だったのですが、ZX-14Rのエンジンは最高出力が200psもあるので、すぐさまチェーンが伸びてしまうんですよ。ということで、そうならないようにYARIS Jr χではプロペラシャフトを介して後輪を駆動するようにしたのですが、クラッチがバイクのままなので、いまのところ2輪よりも重い4輪の車体を軽快に走らせることができないんですよね」

もともとYARIS Jrはスポーツ走行の実現を目指して制作されたカスタム・スポーツカーなので、YARIS Jr χを経て、キビキビ走れる日がそう遠くない将来に訪れるはずだ。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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