旧車から最新モデルまでエキゾーストのプロ集団
フジツボは、2025年1月10日〜12日に開催の東京オートサロン2025で3台のデモカーを展示していました。最新モデルはもちろん、旧車まで幅広い範囲のエキゾーストを手がける同社のブースを紹介します。
サバンナRX-3とAE86には「EPU」を装着
1台は最新車種のレクサス「LBX」だが、残りの2台はマツダ「サバンナRX-3」とトヨタAE86型「カローラレビン」という、新旧両極端な車両を展示していたフジツボブース。これは、「最新車種はもちろんのこと1970年代の車両にまで遡り、時代を超えていつまでも愛車活動を応援していく」というフジツボのメッセージが込められたチョイスだった。
AE86はテックアートでレストア・整備した車両で、エキゾーストはエキマニ、触媒、マフラーまでが一体になった「EPU」を装着。フジツボでは現在、4種類のAE86用マフラーを販売しているが、フルキットのEPUは初めて設定している。2025年の3月に発売される新製品となっている。
エキマニは4-1タイプで、触媒とサブマフラーを一体化させた「キャタレンサー」としたのが特徴だ。将来的にはこのキャタレンサーのみの販売も計画されているとのこと。当然、排気効率は重視しており、装着すればトルクとパワーは確実にアップ。とくにカムなどエンジンをいじっているAE86ほど、トルクとパワーの違いが体感できる設計だ。
RX-3にもエキマニ、触媒、マフラーがセットになった「EPU」を装着。RX-3用はまだ試作段階で、発売スケジュールは未定だが、フジツボの藤壺政宏社長が古いロータリーエンジン車に思い入れがあるので、こちらもいずれ製品化されるはずだ。細かい仕様はまだ決まっていないが、展示車のセンターパイプは2本になっており、最低地上高を稼げる工夫が窺えた。
またフジツボ社長のコレクションの1台、SA22C「サバンナRX-7」用のEPUも開発リストに入っているとのこと。レジェンドカーを復活させるのに欠かせないエキゾーストパーツも、フジツボが力を入れている分野なので期待したい。
可変バルブシステムをアップデートしたVVVが登場
一方、レクサス「LBX MORIZO RR」には、普段使いとスポーツ走行時の要求を両立させた可変バルブ搭載マフラー「VVV」を新規開発した。VVVは他の車種用はすでに製品化されているが、このLBX用のVVVはバルブがリニューアルされたものを採用。バルブの開閉を制御する電子パーツの耐熱性を向上させ、より信頼性の高いものにアップデートされている。素材はチタンを使っており、かなり軽量だ(発売時期と販売価格は未定)。
降雪地帯の必須アイテムになる?
最後に「スノーケル」の紹介もしたい。2024年のオートサロンで発表されたスノーケルは、積雪によりマフラー出口が塞がれた際に、排気ガスを適切に排出することで車内に入り込むことを予防する排気補助部品。これまでは軽自動車用(φ30~40)しかラインアップしていなかったが、普通車のスポーツマフラーにも装着できるよう、φ50~60用を追加していくアナウンスがあった。今後はさらに太いバージョンもラインアップされていく予定とのこと。
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車両の展示方法もフジツボオリジナルのユーモアとアイデアに満ちており、見ているだけでもクルマ好きをワクワクさせてくれた。これからの新製品にも注目をしていきたい。