プロジェクトμが2POTリアキャリパーを開発
ブレーキパーツ総合メーカーのプロジェクトμは、2025年1月10日〜12日に開催された東京オートサロン2025において、フロント6POT(FSA6)/リア2POT(FSA2)の新しいキャリパーをトヨタ「GRヤリス」に装着し展示していました。
ローター厚は20ミリに設定
アフターパーツのブレーキキャリパーといえば、リア用でも4POTが主流だ。しかし、プロジェクトμでは2POTでローター径を大きくし、厚みを増やせるキャリパーを新たに開発した。気になるローターの厚みは20mmに設定されており、前後のバランスを重視したモデルとなっていた。4POTの場合、多くは28~32mmが標準的となっている。しかし、リアにはそれほど大きなブレーキはいらない車種が増えているため、注目製品のひとつとなる。
フロント用はこれまで32mmのディスク厚が主流だったのを34mmまで入るようにした。パッドの面積も増やし、ローターを咥えられる厚みも増したものにアップデートされている。
軽量キャリパーに4POT用が追加
もうひとつ、アルコン社とプロジェクトμがコラボレーションした軽量キャリパーに、4POTタイプが追加されたのも今回のトピック。フロント用の6POTはすでに製品化されていたが、リア用に4POTも新たにリリースしている。電子パーキングのクルマが増えてきたことで、装着できる車種は限られてしまうが、BMWや日産「フェアレディZ」(RZ34)などにはありがたい設定。
このアルコンとのコラボシリーズの良いところは、高温になってもブレーキのフィーリングがほとんど変わらないところ。周回を重ねてもタッチはずっとカッチリしていると評判だ。
またスポーツパッドも新製品があった。これまでプロジェクトμでは、街乗りからスポーツ走行までカバーする「HC M1」が主力だった。そこで「HC M1」に対し、初期バイト(噛みつき感)を少し落としてコントロール性能に振った「HC CS18」が登場。初期バイトを少し落としたことで、積極的に踏んでいけるブレーキになり、回答性のいいクルマとのマッチングを狙っている。
サーキット専用パッドでは、耐久レース用に特化した「RACING777」がリニューアルした。さらにスポーツ系以外では、大型SUVやミニバンなど重量車対応の低ダストタイプのストリートモデル「TYPE-PS HW」も新発売となっている。
その他、4×4オフロード向けの対向6POTキャリパー「XC6II」(新製品)は、三菱自動車ブースに展示された「トライトン」のカスタムモデル「ヒロミ号」にも装着されていた。