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なぜ日産「フェアレディZ NISMO」は往年の「240ZG」をオマージュ? デザイナーにこだわりの数々を直撃インタビュー

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TEXT: 小鮒康一(KOBUNA Koichi)  PHOTO: 古高康平(FURUTAKA Kohei)

空力性能や重量まで考慮したデザイン

サイド部もノーマルとは異なる形状を採用しており、とくにリアタイヤ周辺のデザインはあえてスッと落とし込んだ形状とすることで、リアタイヤまわりを強調し、後輪が地面を蹴りだすイメージをしやすいものとしている。

そしてリアバンパーについても当然ながら専用のデザインをまとっているわけだが、一見するとボディカラーの部分とブラックの部分で別パーツとなっているようなスタイルとなっている。しかしこれは分割はされておらず、バンパーは1本もの。それをあえて手作業でマスキングをして塗り分けているのだ。

これは分割にすると結合部分が必要となり、その分バンパー重量がかさんでしまうことを嫌っての処理であり、このあたりも走りに妥協のないNISMOならではエピソードと言えるだろう。

* * *

ともすれば高められた出力を持つパワートレインなどばかり注目されがちなNISMOではあるが、NISMOの名前を冠するにあたってはデザインだけでも大小さまざまなこだわりの変更点が存在しており、すべてを解説していくと1日では足りないといっても大げさではないほど。

高額な価格が注目されがちなフェアレディZ NISMOではあるが、このようなこだわりの部分を紐解いていくと、決して法外な値段ではないことが分かるはず。幸運にもオーナーになれた方は、無数のこだわりの上で成り立っているモデルであることを誇りに思ってもらっていいだろう。

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