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メーカー純正名車再生! ベントレー「スピードシックス コンティニュエーション」がレトロモビルで初披露…完売したクルマをあえて展示した狙いは?

投稿日:

TEXT: AMW  PHOTO: Bentley Motors

コンチネンタルGTCスピードも初披露

オリジナルのスピードシックスは、ベントレー「6.5リッター」のスポーツバージョンとして1928年に登場したモデルである。ツインSUキャブレター、高圧縮比、高性能カムシャフトなど、パワーアップのための改良が施された。『モーニング・ポスト』紙に掲載された当時のロードテストでは、次のように結論づけられている。

「このクルマは今世紀で最も注目に値するエンジニアリングの成果であり、スピード、静寂性、柔軟性のバランスがユニークな方法で維持されている」

スピードシックスは1928年から1930年にかけて182台が製造された。1929年と1930年のル・マン24時間レースでの2度の優勝により、ベントレーのレース史において傑出した地位を確立したモデルとなる。

今回のレトロモビル2025ではこのスピードシックス コンティニュエーションとともに、21年にわたるコンチネンタルGTファミリーの伝統を受け継ぎ、スーパーカーのパフォーマンス、職人技によるラグジュアリー、そして日常の実用性を究極の形で融合させたモデルである最新の「コンチネンタルGTCスピード」も初披露された。

AMWノミカタ

先日、スピードシックスの1号車がアメリカ在住の顧客に納車されたというニュースがあったが、今回はクラシックカーイベントの「レトロモビル」に車両を展示したというニュースである。

製造中の12台のスピードシックスはすべて販売済みのため、このモデルの拡販を目的とした展示とはならないが、当時のクラシック車両を修理するレストアでもなく、現代化するレストモッドでもなく、いちから新車として作り上げるコンティニュエーションの手法は実にユニークで、クラシックカーファンにその技術力を知ってもらう機会として、レトロモビルは最良の場となるであろう。

このコンティニュエーションという考えはベントレーのようなアイコニックなモデルが存在するブランドとの親和性は高い。ル・マンで優勝したモデルで言えば、「3リッター」や、“ブロワー”ではない「4.5リッター “オールドマザーガン”」も今後十分にコンティニュエーションの対象になり、戦後モデルで言えば、美しいボディラインをもつRタイプ「コンチネンタル」や、Sタイプの「フライングスパー」なども現代に蘇らせると面白いモデルかと思う。

まだひと握りのブランドしか、このような名車再生の取り組みは行っていないが、このように継続して経験を深めてゆくことはいつの日にかベントレーを救う大きな財産になるのではないかと思う。

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