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トヨタ「ランドクルーザー」でも「70」と「250」は何が違う? 日常使いで試乗して気がついたことをレポート…同じエンジンでも感じ方はまったく違う!

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)

ランドクルーザー250は、遠くに出かけてみたい1台

同じ新車ながら、ランクル70のあとに試乗すると、否応なしに41年分の時の流れを実感させてくれるのがランクル250。伝統のラダーフレームは今どきのセンスで仕立てられ、まさしく「ナウな」SUVに仕立てられている。

まず外観スタイルがいい。デザインのフェーズはもちろん新しいが、機能を決して犠牲にせず、華美にも過ぎず、眺めていて心地いいカタチに仕上げられていると思う。一見すると平面に思えるボディは、前後方向で見ると大きく絞りを効かせ、引き締まって見せているのがポイントだ(前後のウインドウも「曲面」だ)。

ちなみに筆者がもし自分で乗るとしたら、オプションで用意される「ヘッドランプ(丸目)」を選びそうだが、力強くもシンプルでしなやかなルックスは、街中でもオフロードでも風景に馴染むスタイルといっていい。

インテリアは、これはもう最新のSUVそのものの質感、デザインでまとめられ、じつに居心地がいい。シフトまわりの最小限の面積の加飾パネルとフラットなスイッチが組み合わせられスマートだし、中央部の物理スイッチもスッキリ整然と並ぶ。しいて言えばステアリングスイッチのうちのオーディオ関連でボリュームと選曲のスイッチがスポークの左右に分かれているのは、BGM必要不可欠派の筆者には、どちらか片側にまとめられている方が認識しやすいと感じた。

とはいえ抑えを効かせてデザインされたシート表皮、水平を通したインパネなど、クールな上質感が味わえるのがいい。JBLスピーカーが鳴らす、柔らかく描写が丁寧な音(じつは筆者は自宅のオーディオでもJBLを長年愛用している)も、ずっとランクル250を走らせていたいと思わせる。

70に比べ現代的で、ほぼ乗用車感覚の操作性

2列目の居住性は、シートサイズが十分あり、ウインドウ下端も低く視界は明るい。さらにサードシートは電動で操作ができ、格納状態からならシートバックが起き上がりつつ、床下から座面が迫り出してくる(あらかじめトノカバーのカートリッジは外しておき、サードシートの背もたれは干渉しない角度にしておくことで電動の操作が可能)。ラゲッジスペースは実測してみると奥行き1060mm×幅1150mm〜1380mm×高さ900mmほどで十分な余裕(サードシート格納時)。さらにリアゲートはガラスハッチ単独での開閉も可能だ。

それとランクル70から乗り換えて、我が家のシュンも飼い主と同様に一番喜んでいたのが、最新のSUVらしい快適なドライバビリティだった。サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがトレーリングリンクのコンベンショナルなものだが、ラダーフレームに支えられ、オンロードでクラス相応の実にフラットで心地いい乗り味が味わえる。

ステアリングもランクル70に対しては現代的で、ほぼ乗用車感覚の操作性だ。試乗車はZXグレードでエンジンは70と共通の2.7Lの4気筒ディーゼルターボだったが、音と振動の室内での感じ方は70とは同じエンジンか!? と思えるほどの差。これには8速AT(70は6速AT)の恩恵もあり、低速から高速走行まで、70以上にストレスのない、自在でスムースなパワーコントロールを可能にしている。

250はランクルとしては今どきのクルマだが、たとえばサイドミラーの天地方向の視野が十分で、リモコンで角度調節しなくとも上から下まで見渡せたりと、これはオフロード由来のランクルらしい発想だ。今回は日常使いの試乗だったが、もしもまた借りる機会があれば、今度は締め切りをすべてキッパリとクリアしたキレイなカラダで(?)どこか遠くに出かけてみたい。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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